将棋の藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)に出口若武六段(27)が挑戦する叡王戦五番勝負は5月24日、千葉県柏井の千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で第3局を行う。開幕連勝を飾っている藤井叡王にとっては勝てば防衛、加えてタイトル戦13連勝で羽生善治九段が保持する歴代2位の記録に並ぶ。対する出口六段は後がなく、絶対に負けられない大一番を迎える。
23日、両対局者が柏市入り。対局場検分の後に囲み取材に応じた。街の印象を問われた藤井叡王は「柏の葉キャンパス駅周辺はつくばエクスプレスの開業に合わせてかなり新しくできた街。すごく整備されていますし、自然も豊かで調和のとれたいい街並みと感じました」と2005年8月に開業した路線名を交えて答えた。出口六段も「来たのは初めてですが、自然豊かで風が心地よい街だなと思いました」と決戦の地の印象を語った。
藤井叡王は現在タイトル戦12連勝中。この第3局で勝利すれば、羽生九段が保持する歴代2位の連勝記録に並ぶ。しかし「それは知らなかったです」と特に気に留めていない様子。「ほかの棋戦だと負けていることも多いので、タイトル戦にうまく星が偏っているという印象は持っています」と続けた。
藤井叡王にとっては防衛まであと1勝と重要な一局を迎える。「第1、2局と持ち時間の使い方を含めていろいろつかめてきたところもある。そういったフィードバックを生かして第3局を戦えればと思っています」と意気込んだ。
一方、カド番に追い込まれている出口六段は、「認識が甘い部分が第1局と第2局では出てしまったのかなと思った。(第3局は)どの形になるかは分からないが、しっかり対応することは求められていくのかなと思っています」と話した。
第3局は24日午前9時、対局開始を予定。持ち時間はチェスクロック方式での各4時間で、先手番は藤井叡王。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。