毎局激戦が繰り広げられるABEMAトーナメントにおいて、丸山忠久九段(51)のピカピカの笑顔は印象的だ。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Cリーグ第1試合、チーム広瀬とチーム豊島の対戦が5月28日に放送された。この日もチーム豊島・丸山九段の「もぐもぐタイム」にファンは大注目。見事な食べっぷりに「癒ししかない」「こっちまで幸せになる」とコメント欄が大いに沸いた。
丸山九段は名人2期、棋王1期のタイトル獲得経験を持つトップ棋士で、レジェンド・羽生善治九段(51)と同学年で“羽生世代”の一角を担っている。角換わり研究に精通しており、一手損角換わりは丸山九段の代名詞ともいえる。優勢になってからも手堅く勝ちに運ぶ指し方は「激辛流」とも。長年のトレーニングによって鍛え上げられた分厚い体と、そんなハードな二つ名からは想像もできない柔らかな笑顔が最大の魅力だ。大食漢としても知られ、ABEMAトーナメントでも十分にパフォーマンスを発揮するための栄養補給として、たびたび食事をするシーンを披露している。
この日は1勝1敗で迎えた第3局で初登板し、チーム広瀬の青嶋未来六段(27)と対戦した。相穴熊戦の一進一退の攻防戦を繰り広げたが、青嶋六段が駆使する四間飛車穴熊を打ち崩すことができず黒星を喫した。熱戦を終えた丸山九段は、控室に戻ると次戦に備えて早速パワーチャージ。第4局、自軍の大将・豊島将之九段(32)と敵将の広瀬章人八段(35)のリーダー対決を応援しつつ、「モグモグ」する様子を見せた。
リーダー対決の戦型は角換わり。竜王戦七番勝負を戦ったトップ棋士の対戦とあり早々に難所に差し掛かった。丸山九段が研究を深める戦型とあり、嬉しそうにモニター眺めつつお弁当に着手。普段の対局中でも2人前注文は当たり前とあり、お弁当をきれいに平らげると、すかさずサンドイッチにも手を伸ばしていた。
盤面を映すモニターに集中しているチームメイトの深浦康市九段(50)を横目に、ニコニコ顔でモグモグ。視聴者は丸山九段の見事な食べっぷりにくぎ付けとなった。この幸せそうな様子に、ファンも「こっちまで幸せになる」「このシーンを見られただけで嬉しい」「エネルギー補給大事」「いっぱい食べてね」と多くの反応が寄せられた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)