将棋の順位戦A級の開幕局が6月9日に行われ、永瀬拓矢王座(29)が豊島将之九段(32)に93手で勝利した。順位戦A級は10人の棋士が参加する総当たりのリーグ戦で、成績最上位者が渡辺明名人(棋王、38)への挑戦権を得る。本局の結果、リーグ成績は永瀬王座1勝、豊島九段1敗となった。
永瀬王座の先手番で始まった本局は、相掛かりの出だしから均衡状態が保たれたままじっくりとした序盤戦となった。中盤戦では中段で激しい攻防を繰り返すも形勢は動かず。先に持ち時間が1時間を切ったのは豊島九段だった。終盤、永瀬王座が桂馬を前線に繰り出し、大駒を使って果敢な攻めを繰り出しリードを拡大。豊島陣に飛車を打ち込み勝負に出ると、相手に粘る隙も与えず一気に押し切って、永瀬王座が勝星を手中に収めた。
この結果で、永瀬王座は2022年度7戦全勝。連勝をキープしたまま次戦は6月15日、藤井聡太棋聖(竜王、王位、叡王、王将、19)との棋聖戦五番勝負第2局に臨む。
(ABEMA/将棋チャンネルより)