将棋界の“貴族”と呼ばれる男は、もしかすると“魔族”でもあるのだろうか。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Dリーグ第2試合、チーム天彦とチーム稲葉の対戦が6月25日に放送された。チーム天彦がスコア5-2で勝利したが第1局、第2局と連勝し、試合の流れを呼び込んだのが佐藤天彦九段(34)。積極的な攻めに、持ち味である受けのバランスが絶妙で2局とも快勝となったが、特に第2局に見せた終盤の一手には、周囲の棋士から「何かマジックを食らった」「魔術を使われた」と評されるほど、絶妙なものだった。