将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Eリーグ第3試合、チーム藤井とエントリーチームの対戦が7月23日に放送され、エントリーチームが勝利、予選2位で本戦出場を決めた。この試合で5つに分かれた予選リーグ、全15試合が終了。各リーグから上位2チーム、計10チームが本戦出場を決めた。優勝候補の本命、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)のチーム藤井が姿を消す波乱の中、渡辺明名人(棋王、38)、永瀬拓矢王座(29)といったタイトルホルダーが率いるチームは順当に本戦へ。本命不在という大混戦の様相を呈してきた。
本戦では、各予選2位通過の5チームのうち4チームが1回戦で対戦。チーム藤井、チーム渡辺がいた超激戦区をチーム名そのままに「下克上」で勝ち上がったエントリーチームは、チーム豊島と対戦する。初の本戦出場を果たした豊島将之九段(32)を丸山忠久九段(51)、深浦康市九段(50)の2人のベテランが優しく、かつ頼もしくフォローする好チーム。全員がタイトル経験者という3人組に、エントリーチームはまたもサプライズを起こせるか。
第3回大会で優勝したチーム永瀬は2回戦でチーム広瀬と対戦する。経験と勢いが重なる20代から30代が集まったカードとなり、好勝負が期待されるところ。またチーム渡辺は、過去の大会でも名勝負を繰り広げてきた佐藤天彦九段(34)のチーム天彦と当たった。渡辺名人と佐藤九段は、リーダー同士で持将棋にまでもつれこむ大熱戦を繰り広げたこともあり、ここでも手に汗握る勝負が見られそうだ。
◆予選通過チーム
Aリーグ 1位・チーム永瀬 2位・チーム三浦
Bリーグ 1位・チーム糸谷 2位・チーム斎藤
Cリーグ 1位・チーム広瀬 2位・チーム豊島
Dリーグ 1位・チーム天彦 2位・チーム稲葉
Eリーグ 1位・チーム渡辺 2位・エントリーチーム
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)