将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第1試合、チーム永瀬とチーム広瀬の対戦が8月13日に生放送された。ともに3-3で迎えた第7局は、チーム広瀬・三枚堂達也七段(29)が相手リーダーの永瀬拓矢王座(29)を破り、4-3とチームの勝利に王手をかけた。
本局で3戦目の登場となる両者。互いに個人勝ち越しをかけ、またチーム勝利に王手をかける大一番とあり、永瀬王座は「この一局に力を出し切りたい」、三枚堂七段は「良い将棋に、見ごたえのある将棋にしたい」と熱い闘志をみなぎらせた。
同年代対決は永瀬王座の先手で横歩取りの戦型に。序盤から先手ペースで進行し、自在に攻めを展開した。しかし、“桂馬の貴公子”の異名を持つ三枚堂七段が、相手の桂馬の動きをも掌握。早逃げから、攻めのターンを手繰り寄せた。最後は永瀬王座の猛攻をしのぎ切り、三枚堂七段がギリギリの熱戦を制した。
チームの勝利に王手をかけた三枚堂七段は、「最後は迫られてしまって、命からがらという感じでした。3局終わったので、後は元気に盛り立てていきたい。チームメイトは心強いのでしっかり応援していきたい」と笑顔で語った。一方、カド番に立たされた永瀬王座は「さすがに良いと思いましたが、相手の方は難しいと言っていたので、すり合わせが必要だと思いました。(この後は)精いっぱい頑張ってもらいたいと思います」とチームメイトに思いを託した。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)