将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第2試合、チーム稲葉とエントリーチームの対戦が8月20日に生放送され、チーム稲葉が5連勝のストレート勝ちでベスト4入りを決めた。リーダーの稲葉陽八段（34）は、チームメイトの出口若武六段（27）、服部慎一郎四段（23）を連投させる作戦が的中。あまりの勝ちっぷりに「家で見ている感じでした」と余裕の表情で振り返った。
第1、2局を出口六段、第3、4局を服部四段がそれぞれ2連勝。無傷の4連勝でチーム勝利に王手をかけたところで満を持してのリーダーの登場。勝てばチームの勝利が確定、負けてもまだリードはあるが、ここで負けては後輩たちに顔が立たない。エントリーチーム・冨田誠也四段（26）との対戦となった第5局では、「相手は温まっているけど、こちらは温まっていないので難しいなと思っていました」と話したが、序盤からペースを握り危なげなく快勝。予選から2戦連続でストレート勝ちと圧倒的な強さを見せつけた。
どんなに経験を積んでいても“初戦”は緊張するものだが、さすがの貫禄を示した稲葉八段。後輩たちの勝ちっぷりを「家で見ているような感じになってました。2人よく勝つなーって（笑）」。視聴者気分で観戦を存分に楽しんでいたことが、ほどよいリラックス状態で対局に臨めた要因だったようだ。
今期のABEMAトーナメントでは個人4戦目。「2人がよく勝ってくれるので、省エネ投法です」と自虐的に語ったが、後輩への厚い信頼感とともに戦略の立て方にも自信を深めている様子だった。これには、視聴者からも「強すぎるw」「優勝あるな」「家で見てる気分にもなるわw」「リーダーの余裕もわかるw」「こらこら、リーダーw」「いいチームだ」「優しい兄貴だね、稲葉さん」「エコ稲葉」「やっぱり稲葉だわー」と多くのコメントが寄せられていた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
