将棋の順位戦A級3回戦が9月7日に行われ、永瀬拓矢王座(30)と菅井竜也八段(30)が午前10時から対局を開始した。ともに1勝1敗。名人挑戦に弾みをつける2勝目を手にするのはどちらか。同学年、奨励会入会同期でもある両者の一戦に注目が集まっている。
永瀬王座は2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:5期)。タイトルは叡王1期、王座3期の計4期で、棋戦優勝は2回。将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれ、研究量ではプロの中でも1、2を争うと言われている。今期の順位戦A級は、1回戦で豊島将之九段(32)に勝利。2回戦で稲葉陽八段(34)に黒星を喫し、1勝1敗としている。8月31日に防衛戦の王座戦五番勝負が開幕。ハードスケジュールの中でこの日の3回戦を迎えた。
菅井八段は2010年4月に四段昇段。竜王戦3組。プロの将棋界では少数派である振り飛車党のエース棋士として知られ、今期A級ではただ一人の振り飛車党だ。タイトル獲得は王位1期。棋戦優勝は通算4回で、昨年度は朝日杯将棋オープン戦、銀河戦と2つの早指し棋戦を制した。今期の順位戦A級は、1回戦で斎藤慎太郎八段(29)に敗れたが、2回戦では藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)に快勝し、現在1勝1敗としている。
ともに1992年生まれの同学年で、2004年の奨励会入会も同期。東西で所属は別れているものの、互いの実力と存在を充分意識しあう仲だ。両者の過去の対戦は9局で、永瀬王座の7勝、菅井八段の2勝。直近の対戦は昨年12月の順位戦A級6回戦で、永瀬王座が勝利を飾っている。約9カ月ぶりの対局で、名人挑戦に弾みをつける2勝目を手にするのはどちらか。持ち時間は各6時間で、先手番は永瀬王座。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)