将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)は9月12日、糸谷哲郎八段(33)と順位戦A級3回戦の対局を愛知県名古屋市の「名古屋将棋対局場」で午前10時に開始した。ともに1勝1敗で迎えた3回戦。最年少名人獲得を目指す藤井竜王と早見え早指しの糸谷八段がどのような戦いを繰り広げるか、期待が高まっている。
藤井竜王は2016年10月に四段デビュー。第34期竜王(1組以上:1期)。9月6日に行われた第63期お〜いお茶杯王位戦七番勝負第5局で豊島将之九段(32)の挑戦を退け、タイトルを防衛。この結果で、通算タイトル獲得数は大台の10期となった。現在最多の五冠保持者で、棋戦優勝は5回。デビューから5期連続で年度勝率8割を超え、将棋大賞でも2年連続で最優秀棋士賞に選ばれるなど令和将棋界のトップに君臨する天才棋士だ。今期の順位戦は1回戦で佐藤康光九段(52)に勝利。2回戦で菅井竜也八段(30)に敗れた。名人挑戦から最年少名人獲得へ、負けられない一局となっている。
糸谷八段は、2006年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:8期)。獲得タイトルは竜王1期で、棋戦優勝は新人王戦1回。棋界屈指の早見え早指しで、長時間の対局でも勝敗にかかわらず持ち時間を多く残して終局を迎えることが頻繁にある。今年度成績は7勝4敗(勝率0.6363)。順位戦は1回戦で広瀬章人八段(35)に敗れたが、2回戦で佐藤天彦九段(34)に勝利。本局では勢いそのままに、連勝と初の名人挑戦、奪取を狙う。
両者の過去の対戦は5局で、藤井竜王の全勝。糸谷八段にとっては厳しい星取りとなっているが、本局に向けてどんな秘策を用意しているか注目だ。持ち時間は各6時間、先手番は藤井竜王。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)