将棋の永瀬拓矢王座(30)に豊島将之九段(32)が挑戦する第70期王座戦五番勝負は9月13日、愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」で第2局の対局を行っている。午前中の異例のハイスピードから一転、急ブレーキをかけたようなスローペースとなった。夕食休憩時点の局面では千日手の可能性を残しており、この後の夜戦にさらに注目が集まっている。
午前中は火花を散らすような超ハイスピード戦。しかし、午後からはパタリと手が止まり、長考合戦となった。豊島九段の強気な馬の進行の一手に、永瀬王座は昼食休憩を挟み2時間7分を投入と、本局初の長考に沈んだ。選んだのは香取りの一手。ABEMAの中継に出演した上村亘五段(35)は、「この手は驚きました。攻防の手ではあるが、飛車と馬が来ているので後手陣は危なく、受けに回ると思っていた。勝負手気味に半分開き直って指したように見えるので、豊島九段も本命には考えていなかったと思う」と解説した。勝負所と見たか、豊島九段は永瀬王座の長考を越える2時間52分の大長考に。歩頭桂の一手を選択すると、解説の飯島栄治八段(42)は「野球で言うとカーブやスライダーのような手。長い将棋になるのでは」とコメントした。
夕食休憩時点でのABEMAの「SHOGI AI」は互角。現局面では千日手の可能性を含んでおり、ますます目が離せなくなっている。持ち時間は各5時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【夕食の注文】
永瀬拓矢王座 カツサンド(カラシなし)、ウーロン茶
豊島将之九段 握りずし、オレンジジュース(氷なし)
【夕食休憩時の残り持ち時間】
▲豊島将之九段 52分(消費4時間8分)
△永瀬拓矢王座 1時間30分(消費3時間30分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)