＜大相撲九月場所＞◇六日目◇16日◇東京・両国国技館
前頭三枚目・宇良（木瀬）が横綱・照ノ富士（伊勢ヶ濱）を寄り切りで下し、通算2つ目の金星を挙げた。取組後には力強くうなづく様子も見せ、視聴者からは「カッコイイ」といった声も寄せられた。
右ひざ靱帯断裂の大怪我で一時は序二段まで番付を落とすも、そこから幕内復帰を果たして復活を遂げた宇良。一方の照ノ富士も同じく大怪我のため一時は序二段まで陥落、しかしそこから這い上がって横綱に昇進した苦労人だ。
ともに“地獄の底”から這い上がって復活した者同士の一番。立ち合いのあと、やや離れて手を出し合い、突き合い張り合いを繰り広げた両者。だが一瞬の隙をついて宇良が相手の懐に飛び込むと、そのまま寄り切って4勝目となる勝ち星を上げた。
宇良は照ノ富士に5回目の挑戦でようやく初勝利。2017年（平成29年）名古屋場所で当時の横綱・日馬富士をとったりで下して金星を獲得して以来、2つ目の金星を手にした。取組終了後、勝ち名乗りを受けた宇良は、懸賞を受け取ると、様々な思いが込み上げてきたのか、口を一文字に結んで力強く一つうなづいていた。
一方の照ノ富士は今場所3敗目を喫した。取組直前、ABEMAで解説を務めた元大関・豪栄道の武隈親方が「今場所を見ていると、明らかに下半身の状態が良くないですね。四股もかばいながら踏んでいるように見える」と指摘していたが、宇良との一戦を終えてVTRが流れると、放送席では「恐々と相撲を取っている」とあらためて照ノ富士の不調に言及していた。
見事に2つ目の金星を獲得した宇良。懸賞を受け取ってうなづく姿からは宇良の思いもにじみ出ていたようで、視聴者からは「うなづきカッコイイ」とコメントが寄せられたほか、「宇良金星きたーーー」「やったね」「宇良ちゃんおめでとう」と祝福の声も続出。一方、敗れた照ノ富士について「やはり膝の具合が」「きつそうですね」と心配するファンも相次いでいた。（ABEMA『大相撲チャンネル』）
