最高のルーキーイヤーからさらに飛躍へ 伊達朱里紗「できないことをできるようにしたい」/麻雀・Mリーグ
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 開幕早々に放った強烈な輝きは、MVP級のものだった。KONAMI麻雀格闘倶楽部の伊達朱里紗(連盟)は、リーグ史上最高得点となる10万5500点を叩き出すと、さらには役満・四暗刻のテンパイを崩してまで相手のアガリ牌を止めるファインプレー。一躍、スーパールーキーの名を手に入れた。「自分の実力以上に評価してもらえる結果が出ました」と謙遜するが、レギュラーシーズンを+269.5ポイントで走り抜けたのは、フロックではない。最高のルーキーイヤーを過ごしたことで、2年目には自然とプレッシャーが襲いかかるが、伊達はどう立ち向かっていくのか。

【動画】プロ麻雀リーグ「Mリーグ」昨期の戦いぶり

-大活躍のルーキーイヤーでした。

 本当に始まる前はどうなるんだろうと思っていたところから、すごく選択が噛み合うことが多くて、結果もうまくいくことが多く、自分の持っている実力以上に評価してもらえる結果が出た試合が多かったと思います。でも、Mリーグで試合を重ねていくうちに、自分はこういうところが足りていないなとか、課題も今まで以上に見えたので、そういったところを2年目に払拭したいです。もしかしたらファンの方たちは、去年以上に大活躍をすることを望んでるかもしれないんですけど、自分的にはどっちかと言うとミスを減らしたいな、できないことをできるようにしていきたいなという思いが強いです。

-Mリーガーとなった時期に、他の試合も多く入るようになりました。

 すごく思ったのは、放送対局だとしてもMリーグほど大規模じゃないものがほとんどです。放送されない対局をしていても、Mリーグシーズン後半の時期は「このプレーはMリーグでやったらすごく叩かれている気がする」とか、「Mリーグでこれをやったら、めっちゃ話題にされている気がする」みたいな、考えなくていいことを考えてしまう時期がありました。今までは対局にちゃんと集中できていたはずなのに「これってMリーグでやったらどうなるんだろう」という、余計な思考がめちゃめちゃ入っていた時期がありましたね。

-大きな舞台で戦えたプラスと、余計なことを考えるマイナス、ということですか。

 Mリーグが終わってオフシーズンに入ってからは、そういう気持ちはなくなったんですけど。それは時間が解決したものなのか、精神的に成長したものなのかが、まだわからないです。新しいシーズンが開幕して、またそこがどうなるか。自分の「どうなんだろう」という部分です。

-1年前の開幕前と今、心境の違いはありますか。

 視聴者としてMリーグ見ていた時は「オフシーズン、長いな」と思って見ていたんですけど、いざ選手になると「もう始まるんだ」という感じ。結構、シーズン中はプレッシャーもあって、精神的に負荷がかかっていた気がします。シーズンが終わった後は、かなり「解放されたぁ」みたいな気持ちはありました。楽しみだけど、またしんどいシーズンが始まるなみたいなところは、率直にありますね。

-結果としては、他の選手からすればうらやましい好成績でしたが、それでも精神的負荷は大きかったですか。

 活躍してる時「すごい」という声をもらえて、すごく嬉しかったんですけど、その分、注目度が今、人生で一番高いんじゃないかっていうくらい感じています。自分が気にしなければいい話なんですけど、麻雀に集中したいのに「どう思われただろう」が気になってしまうのでそこを払拭したいです。本当にいらないものなんで。逆にMリーグが始まる前の方が、対局中に悪い結果になったとしても「自分が信念を持った選択なんだから、全然裏目になっても大丈夫」と思えたのに、それができなくなっちゃって、大舞台の怖さを感じています。

-麻雀格闘倶楽部の人気企画「投票選抜戦」では、現在トップの得票数です。

 私は過去2回参戦させてもらって、1回目が女性11位で、去年は女性10位だったので、本当に自分が一番、蓋を開けてみてビックリしています。高宮まりさんが、長年連続1位だったじゃないですか。前回は元乃木坂46中田花奈さんという、また別次元の人気の方が入られて1位になりました。だからいまだに信じられないくらいビックリしています。Mリーグ効果は間違いないんですけど、Mリーグに入っただけじゃ、たぶん今こんなに支持はされていなくて、それこそいい内容、いい結果が出て、応援してもらえているんだなという風に思いますね。本当にめっちゃ感謝しています。

-開幕に向けて、チームとしての練習はどう進んでいますか。

 基本的に、私やまりさんが打っているのを、佐々木寿人さんや滝沢和典さんが後ろ見していただいています。打っている時にわかっていないことが多いので、言われて「確かに」ってなるんですよ。それをやってもらっていますね。

-トップ選手たちに見てもらえる経験も大きなものですか。

 かなり大きいですね。麻雀は教えるのがかなり難しいゲームだなと思うので。正しい知識を正しく伝えてくださる能力もすごく高いお二人なので、それは本当にありがたく受け止めて、あとは自分がどれだけ消化できるかみたいな感じですね。

-昨期の活躍が自身のプレッシャーにつながることはありますか。

 あるんでしょうけど、やるしかないですね。成績のプラスはもちろんしたいんですけど、去年は本当に出来過ぎだったと思います。成績もですし、起こってる事象、たとえば10万点超えだったり、四暗刻テンパイから降りてトップを取ったり。話題を作ろうとか思っちゃうと、本当におかしくなっちゃうと思うんで、もうとにかく目の前の麻雀を真剣に打つことですね。

-昨期は一時、タイトル三冠の可能性までありました。

 そうなったらウルトラスーパーハイパーラッキーだったな、くらいでしたね。明らかにMリーガー32人の中で、自分より実力が上の選手がもっとたくさんいるのはわかります。その中で去年はたまたま噛み合っただけだと思うので、私も自分のできることは一生懸命やりますけど、それが噛み合うか噛み合わないかは、本当にやってみないとわからないです。

-試合中、目がきょろきょろと動いて、盤面に集中している様子が見られました。対戦相手も気になりますか。

 私はポジティブなのかわからないんですけど、多井隆晴さんとか堀慎吾さんとか、強い方相手だとすごくワクワクしてしまいます。もともとプロになった時も、強い人と打つのが楽しいところから始まっているので、そこはプレッシャーというよりも、この舞台で強い人と打てるのは嬉しいという方が、結構ありますね。

-仕草で言うと、試合が終わった後の水飲みも話題になりました。

 あはははは(笑)。本当にただドライマウスなだけで、口が渇いてるだけなんですけどね。漫画家さんのウヒョ助さんが、話題にしてくださったのが最初です。桜蕾戦というタイトル戦で優勝した時に、Twitterで「ウイニング水飲みじゃあ」と発信してくださったところから始まっています。

-Mリーグのオフィシャルショップもできたので「伊達の水」でもいかがでしょうか。

 ワンチャン、Mリーグショップでね。「伊達の水」売れるかもしれないですね。伊達の育った兵庫の水みたいな。

-最後に今期の目標をお願いします。

 シーズン後半、特にファイナルとかは、最初にラスをたくさん重ねた時に結構「自分でもう行くしかない」と焦ってしまいました。もうトップを取らないと意味がないと思い込んじゃいました。本当は、実は3着で収めた方がなんとかなったんじゃないかとか、という場面もありました。そういうプレッシャーを去年は経験できたので、今年はもっと冷静に局面を見られるんじゃないでしょうか。無理なものは無理なんで。トップになれない試合はなれないので、無理を通さない冷静さを身につけたいというのは、去年の経験から思いましたね。

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。

ABEMA/麻雀チャンネルより)

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