“忍者”服部慎一郎四段、緩急自在の指し回しで木村一基九段から先勝飾る/将棋・ABEMAトーナメント
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 将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」本戦トーナメント決勝戦、チーム稲葉とチーム斎藤の対戦が9月24日に生放送された。どちらが勝っても初優勝の両軍。開幕戦はチーム稲葉のエース服部慎一郎四段(23)がチーム斎藤の木村一基九段(49)を破り、嬉しい先勝を飾った。

【中継】初優勝を手にするのは?チーム稲葉VSチーム斎藤 決勝戦

 服部四段の先手で始まった本局は、相矢倉の出だしとなった。両者は公式戦を含めて初手合い。木村九段は対局前、「ニンニン(忍者)ですからね、不気味です」と警戒していた。先手は堅く囲うよりもバランスを重視し、積極的な攻撃姿勢を見せた。中盤戦では服部四段が後手の玉頭を歩で攻めると、解説者の森内俊之九段(51)は「良いところに歩が入りましたね」と話し、服部四段が先に抜け出した。

 しかし相手は受けの名手・木村九段。△1三玉から2四玉と“顔面受け”を見せると、森内九段は「木村さんらしい展開になってきた」とコメント。しかし逆転までには至らず、服部四段が最後まで攻撃を緩めることなく後手を押し切って先勝を手にした。

 緩急自在な指し回しで、嬉しい1勝目を飾った服部四段は「難しい中盤戦が続いたが、最後の最後までわからなかった。なんとか勝ててホッとしました。まだ1勝ですが、勢いつけて勝っていきたいと思います」と瞳を輝かせた。

 一方敗れた木村九段は、昨年自らが率いるチーム木村で決勝を戦ったが、藤井聡太竜王が率いるチーム藤井に敗れて準優勝。今期はチーム斎藤の一員として、再び決勝の舞台に帰ってきただけに優勝への思いは人一倍のものがある。「最後2二金という緩い手が出てしまって反省しています。他に手が無かったか…。まだまだ頑張っていきます」と話し、前を向いた。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】第5回ABEMAトーナメント 本戦トーナメント 決勝 チーム稲葉VSチーム斎藤
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