藤井聡太竜王、激戦を制し3勝1敗と堂々首位グループ入り 2期連続名人挑戦の斎藤慎太郎八段に勝利/将棋・順位戦A級
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 将棋藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)は10月12日、名古屋市の「名古屋将棋対局場」で行われた順位戦A級4回戦で斎藤慎太郎八段(29)に勝利した。この結果、リーグ成績は3勝1敗に。A級参戦1期目での名人挑戦、さらには最年少名人獲得の頂にまた一歩と近づいた。次戦、5回戦では、現在竜王戦七番勝負を戦う広瀬章人八段(35)と対局する。

【動画】藤井聡太竜王が勝利に近づいた局面

 藤井竜王が、2期連続で名人戦七番勝負を戦った斎藤八段を破った。斎藤八段の先手番で始まった本局は、「角換わり腰掛け銀」の戦型に。先手は9筋の端歩を突く新手を披露し、未知の局面への進行した。昼食休憩明け、午後からは両者じっくりと腰を据え、難解な中盤戦にたっぷりと持ち時間を投入。繊細で難解な中盤戦を繰り広げた。

 夜戦に突入すると、じりじりとした展開から一転、寄せ合いに。先手の果敢な攻めに、藤井竜王は先手玉に迫る桂打ちで対抗した。桂、歩、と金の攻め駒を連携させて先手玉を猛攻するも、斎藤八段も簡単には崩れない。斎藤八段はリードを奪われながらも懸命にガードを固めて、チャンスを待った。先手はその後も必死に後手を乱しにかかったが、後手玉は遠い。藤井竜王は桂馬を軸に着実にリードを積み重ね、勝ち星を手にした。

 この結果で、藤井竜王の通算成績は3勝1敗に。現在4回戦が進行中のA級で、すでに3勝目を挙げた広瀬八段と並び首位グループに入った。次戦、5回戦ではその広瀬八段と激突。現在開催中の竜王戦を戦う相手で、七番勝負開幕局では黒星を喫した。強敵・広瀬八段との直接対決とあり、早速期待と注目度が高まっている。終局後、藤井竜王は「内容的にも厳しい戦いになっていると思っている。少しでも星を伸ばせるように頑張っていきたい」と語った。

 一方、3期連続の名人挑戦を狙う斎藤八段は手痛い黒星。通算成績は2勝2敗と首位グループから一歩後退した。「中盤にまずい手を指してしまったのが残念」と肩を落としていた。次戦、5回戦では名人3期の実力者・佐藤天彦九段(34)と対戦。「次局以降は内容を良くしていなかいといけない」と気を引き締めていた。

ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】藤井聡太竜王が勝利に近づいた局面
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【中継】第81期 順位戦 A級 4回戦 藤井聡太竜王 対 斎藤慎太郎八段
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