【MLB】フィリーズ-パドレス(10月23日・日本時間24日/フィラデルフィア)
パドレスのダルビッシュ有投手がポストシーズン4度目の先発マウンドに上がり、試合中から降り出した強い雨にも負けず、粘りの投球を見せた。徐々にマウンドにもぬかるみが出るほどの状態だったが、そんな中でもダルビッシュの投球を支え、メジャー屈指の強打者のスイングを崩壊させたのが、いくら待ってもタイミングが合わない“魔球”レベルのスローカーブだった。
ダルビッシュの持ち球は150キロ台半ばのストレート、少し球速は落ちるが細かく曲がりカウントも取れるカットボール、ストレート並みの球速を誇り曲がり落ちるシンカーなどがある。球種の研究に余念のない投手で、他の投手でいい変化球を投げていれば、すぐに試投し自分のものにする野球センスも、メジャーを代表する投手になれた要因の一つだ。
リーグチャンピオンシップでチームは1勝3敗と崖っぷちに追い込まれている中、先発したダルビッシュは雨が降る厳しいコンディションにも関わらず、粘りの投球で試合を作り上げると、時折大きな当たりを打たれはするものの強い風に押し戻されてフライアウトになる運も引き寄せた。
豊富な持ち球があるダルビッシュの特徴が存分に出たのが6回だ。先頭打者の4番ハーパーには、前回登板時にソロ本塁打を浴びており、フィリーズ打線の中でもマークをしなければいけない打者の代表格。タイミングも合わせてくる第3打席では、初球から68.3マイル(109.9キロ)と110キロにも届かないスローカーブで空振りを奪うと、その後はスライダーとカットボールでカウント1-2に。追い込んでからの5球目に再びカーブを選択すると、初球よりさらに遅い67.4マイル(108.5キロ)を投げ込み、ハーパーを空振り三振に打ち取った。
雨でボールも滑りそうなところを、しっかりとコントロールされつつ、かつ相手のタイミングも完全に外す“魔球”レベルのスローカーブに、ファンからは「さすが」といった称賛の声が大量に集まっていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)





