将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)は11月3日、佐藤天彦九段(34)と棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメントの対局を午前10時から開始した。藤井竜王にとっては初の棋王挑戦、さらには年度内六冠獲得に向けた重要な一戦。また、佐藤九段にとっても2015年度以来2度目の挑戦へ前進をかけた大事な一局だ。渡辺明棋王(名人、38)への挑戦に近づくのはどちらか。
【中継】第48期 棋王戦コナミグループ杯 挑戦者決定T 藤井聡太竜王 対 佐藤天彦九段
藤井竜王は2016年10月に四段昇段。第34期竜王(1組以上:1期)、順位戦A級(A級以上:1期)。タイトルは通算10期で、現在最多の五冠保持者だ。棋戦優勝は5回。現在、広瀬章人八段(35)を挑戦者に迎えた竜王位防衛戦七番勝負を戦っている。今期の棋王戦は、挑決トーナメント2回戦からの出場で中川大輔八段(54)、久保利明九段(47)、さらに豊島将之九段(32)に勝利。自身6回目の棋王戦出場で初の挑戦権獲得となるか、さらに獲得を果たした場合は年度内に最年少六冠達成も視野に入るだけに、大きな注目が集まっている。
佐藤九段は2006年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:8期)、順位戦A級(A級以上:8期)。タイトルは名人3期で、棋戦優勝はタイトル戦昇格前の第2期叡王戦など4回。居飛車はもちろん、近年では振り飛車も指しこなすなど新たな将棋観を見せている。今期の棋王戦は、藤井竜王と同じく挑決トーナメント2回戦からの登場で高野智史六段(29)、郷田真隆九段(51)、糸谷哲郎八段(34)ら強豪を破った。2015年度の挑戦時には渡辺棋王に1勝3敗で敗退。7期ぶりの2度目の挑戦、さらには初奪取を狙いたい。
両者の公式戦成績は藤井竜王の3戦全勝。約2年ぶりの対戦で、両者がどのような作戦を用意しているか。
本局は勝者組トーナメントの準決勝。本局に勝利すれば、挑戦者決定二番勝負進出まであと1つと迫る。棋王戦は独自の敗者復活戦方式を設けており、本局以降は2敗失格ルールに。負けた場合には敗者復活戦にまわり、勝ち抜いた場合は挑決二番勝負に進出できる。この二番勝負では、勝者組の優勝者は1勝、敗者復活戦の優勝者は2勝すれば挑戦権が得られる。
持ち時間は各4時間。振り駒の結果、先手は佐藤九段に決まった。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)