どうしても勝ちたかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」第2試合では、セガサミーフェニックスの東城りお(連盟)が今期2勝目。試合後のインタビューで、胸に秘めた思いを吐露した。
「うっぷんが溜まっていた」。久しぶりの登板だった東城は、「親番で先制を取れるなら行く」「まっすぐ行く姿勢だけは見せたい」と、「全力で前に行く」ことを誓っていた。実際、起家から東城、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)の並びで始まった当試合では、強豪たちを相手に序盤からリーチを連発。これらは残念ながら先制パンチとはならなかったものの、東1局3本場で松本が跳満・1万2000点(+900点、供託2000点)、東2局で佐々木が満貫・8000点をアガって迎えた東3局、東城は亜樹と松本が鳴きで牽制する中、平和・赤が確定する役でリーチをかけると、これを見事にツモってリーチ・ツモ・平和・赤・ドラ・裏ドラの跳満・1万2000点を獲得した。
東4局では佐々木が跳満をアガってトップ目から引きずり降ろされたが、南2局ではタンヤオ・平和・ドラ2の満貫・8000点を松本から奪い取って再逆転。このまま僅差で逃げ切ると、静かに卓をおしぼりで拭き、ひと口、水を飲んで心を落ち着かせた。「めちゃくちゃ嬉しいです」。試合後のインタビューで、満面の笑顔を見せた東城。チームの中でもひと際明るく天真爛漫な彼女だが、金髪を黒く染めたことについてリポーターから質問されると、この瞬間、抑えていた感情が溢れ出した。
東城は「最近、母が亡くなりまして…」と告白し、同時に「すごいトップを取りたかったんです」と号泣。「本当にあの、絶対にトップを取るぞって、チームのためでもありますし、母のためでも…」と言葉を絞り出すと、「すごい、ずっとみんな心配してくれていたので、トップを取ることができてよかったです」と続けた。「フェニックスというチームも家族なんで」。大粒の涙を浮かべた東城は、「力を合わせて、みんなで頑張っていきたいと思います」と宣言。ファンに向かって「ありがとうございました」と頭を下げると、お馴染みの勝利ポーズを決めて気丈に振る舞った。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)3万8400点/+58.4
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)3万1400点/+11.4
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)2万800点/▲19.2
4着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)9400点/▲50.5
【11月8日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +403.8(22/94)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +110.8(22/94)
3位 TEAM雷電 +79.0(22/94)
4位 EX風林火山 +26.9(22/94)
5位 KADOKAWAサクラナイツ ▲22.7(22/94)
6位 U-NEXT Pirates ▲74.1(22/94)
7位 セガサミーフェニックス ▲119.6(22/94)
8位 赤坂ドリブンズ ▲404.1(22/94)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






