コロナ禍で広く普及したリモートワーク。このリモートワークで仕事を続けながら海外で英語を学ぶ「リモートワーク留学」という新しい留学が始まっている。通常の留学とどう違うのか、実際に参加している女性と、このプログラムを提供する企業に話を聞いた。
4月からカナダのトロントに留学中のミサキさん。フリーの編集者・ライターとしてリモートで仕事を続けながら、語学学校で英語を学んでいる。リモートワークなら海外で留学をしつつ、仕事も続けられそうだが、トロントと日本には14時間もの時差が……。ミサキさんはどうやって仕事と留学を両立させているのだろうか。
「13時〜15時まで授業を受けて、21時から日本の仕事をするのが基本で、(深夜)3時くらいまでやっている。最初の3カ月はすごく辛くて、日本の仕事も語学学校の勉強も全く両立できず、すごく苦しかった。だけどそのトンネルを乗り越えると、勉強すれば自分の成長につながるし、日本の仕事を続けていればキャリアも続けられるしと、全部やることプラスでしかない」
ミサキさんのように海外で語学学校に通いながら、時差を活かして日本の企業の仕事をする“リモートワーク留学”。コロナ禍で浸透したリモートワークと留学を組み合わせた社会人向けのプログラムだ。このプログラムを提供する、株式会社スクールウィズCEOの太田英基さんに話を聞いた。
「20〜40代くらいの方が、会社を辞めて転職をするタイミングで英語の勉強をしたいとか留学に行きたいという人が多かったが、会社を辞めないとまとまった期間行けない。そこが留学に行く日本人を増やすボトルネックになっているなと。会社を辞めなくても留学に行けるようなサービスを作れないかなとずっと考えていた」(以下、太田さん)
留学したい、けれど仕事も続けたい――。そんな人たちに向けた新しい留学の形。時差の問題も留学する国によってその影響を抑えられるという。
「推奨しやすいのは日本の時間に合わせて働くなら、アメリカ・カナダ、特にアメリカでも西海岸で、時差的に一番はまるのはハワイ」
ハワイの場合は、現地時間の朝から昼過ぎまで学校に通い、午後2時(日本時間の午前9時)から仕事に入ることができる。とはいえ、留学と仕事の両立は体力的にもハードではないのか。
「午前中は学校に通って、午後から普通に仕事をするので、平日は結構ハード。有給や半休を定期的に取ってもらうことで、息抜きのタイミングを作ったり工夫をしてもらう」
海外留学というと、学生のうちに行くものというイメージも強いが、「社会人になってからでも行く価値はある」と太田さんは話す。
「英語の学習は(習得に)2000時間必要と言われている。リモートワーク留学だと制限されるが、通常の留学の場合、大体6カ月間で2000時間に到達する。転職をそんなにしない(職種の)方々だと、留学に行けるタイミングって人生で訪れることはほとんど無い。そういう人たちでも、『リモートワークしながら留学させて下さい』というのが通るような、そういう世の中に変わってくると日本人の英語学習自体も大きく変わってくる」
(『ABEMAヒルズ』より)
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