今期デビューの新戦力が、低迷するチームに息吹を与えた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月25日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）がトップ。最終局は親リーチに立ち向かい、跳満ツモで力強い幕引き。中盤戦を迎えるリーグにおいて、昨期覇者の反撃を予感させるに十分な内容で、大いにファンを沸かせた。
チームがオンラインPVを開催しており「日和った麻雀はしない」と強い決意で臨んだこの試合は、起家からTEAM雷電・萩原聖人（連盟）、渋川、セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）、渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）の並び。序盤戦はジャブの応酬が続いた。渋川は東3局、5本場をさらうタンヤオ・ドラの2600点（＋1500点）を萩原からアガり、頭一つ抜け出す。
南1局は親の萩原からリーチを受けたものの、2・5筒待ちで追いつくと迷わず追っかけリーチ。ドラ2索が雀頭で、この試合の決定打になり得るチャンス手だ。残り枚数は共に1枚ずつ、流局も十分にあり得たこのぶつかり合いは、萩原が最後の5筒を掴み渋川に軍配。リーチ・平和・赤・ドラ2の8000点を手に入れた。その後、東城の猛反撃を受けていったんはトップ目を譲った渋川。南3局1本場、そのライバル東城の親番で価値ある1人テンパイで3000点を獲得し、改めてトップ目に。
最終局となった南4局3本場、ラス親の白鳥のリーチに対して、渋川は四・七万のテンパイでダマテンのまま猛然と立ち向かう。七万が白鳥から放たれると、渋川はタンヤオ・平和・一盃口・赤2・ドラ1の1万2000点（＋900点）をゲット、これで今期2勝目を挙げた。
勝利者インタビューでは「ずっと足を引っ張ってきたので、チームが苦しくなってきたところでトップ取れて、本当に嬉しいです」と笑顔。オンラインPVでは盟友の堀慎吾（協会）が解説を担当。これで一層気合いが入っていたことも明かした。最終局の跳満については「全然あんな手いらなかったんですけど、（自分にドラが集まり）高くなり過ぎたおかげで、白鳥さんに打っても次局勝負できるぐらいあるだろうなというので押せたので、良かったです」と、会心のアガリを振り返った。
低迷するチームに刺激を与えた価値あるトップ。渋川は「まだまだチームはマイナスですし、僕もマイナスですけど、これからどんどん浮上していきたいと思いますので、応援よろしくお願いします！」と頭を下げ、サクラブレードを高く掲げた。その決めポーズにはまだルーキーらしく少し照れがあり、掲げた手をすぐに降ろすと「スーって下げるやんww」「ポーズw」と視聴者をほっこりさせていた。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）5万6500点／＋76.5
2着 セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）4万800点／＋20.8
3着 渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）1万2600点／▲27.4
4着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）－9900点／▲69.9
【11月25日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS ＋459.2（32/94）
2位 EX風林火山 ＋248.5（32/94）
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋66.3（32/94）
4位 TEAM雷電 ▲93.4（32/94）
5位 U-NEXT Pirates ▲101.5（32/94）
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲102.2（32/94）
7位 セガサミーフェニックス ▲158.6（32/94）
8位 赤坂ドリブンズ ▲318.3（32/94）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
