将棋の準公式戦「SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2022 決勝戦」が12月25日に行われ、4勝3敗で東軍が優勝を飾った。団体戦は東軍、西軍ともに3勝3敗だったことで、勝負のゆくえはリレー将棋の結果に委ねられることに。東軍・永瀬拓矢王座(30)と羽生善治九段(52)ペアが藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)と豊島将之九段(32)ペアに勝利し、東軍が激戦を制した。
同棋戦は、東西に分けて行われたファン投票により上位3位までの棋士を選出。残り各3人は予選を勝ち抜いた棋士に出場権が与えられた。6人ずつの団体戦だが、東軍の渡辺明名人(棋王、38)が新型コロナ感染による欠場のため不戦敗に。6戦を終えた時点で東西ともに3勝3敗と星を並べていたため、対抗戦の決着はリレー将棋に託されることになった。
西軍の先手番で、角換わりの出だしに。1手20秒、5手毎に交代という特殊なルールだが、公式戦さながらの激戦へと展開した。中盤では、両軍がそれぞれの勝負所と見極めたところで「作戦タイム」の札を掲げる場面も。1分の制限時間ながらタイトル戦の大舞台でも激突したペアが、にこやかに「さすがにこれはやってこないですよね?」「攻めの手を考えてきそうですよね」など、局面に対する意見を交換し合う様子に、視聴者からは「尊い」「2人かわいいなあ」「神々の会話だ」「楽しそうでなにより」とコメントが寄せられた。
大激戦の終盤戦では高レベルの攻防戦が繰り広げられ、東軍ペアが逆転に成功。着実にポイントを稼ぎ、勝利を掴んだ。永瀬王座は、「去年と同じ組み合わせということで、少し前から羽生先生と作戦を話し合っていて、やってみたい形になりました。途中は難しく、もう一度作戦タイムが欲しかったほど。最後は羽生九段に上手く収束して頂いて結果を残すことができたのではないかなと思います」、羽生九段は「ずっと難しい将棋でしたが、自分がどう指していいかわからない一番の難所で作戦タイムを取って頂いてとても助かりました」と話し、互いの健闘を称え合った。
一方、敗れた藤井竜王は「楽しく指すことができましたが、作戦タイムをとった直後に自分が間違えてしまって残念です」、豊島九段は「ずっと難しく、自分も指し手がわからなくなってしまって少し悔いが残りますが、楽しく指すことができました」と振り返った。
(ABEMA/将棋チャンネルより)







