将棋藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に羽生善治九段(52)が挑戦する囲碁将棋チャンネル 第72期ALSOK杯王将戦七番勝負は1月28日、石川県金沢市の「金沢東急ホテル」で第3局が始まった。

【映像】次の一手より悩ましい!?「勝負めし」王将戦第3局 舞台は金沢

 令和の天才と平成の天才が激突する“世紀のタイトル戦”は、両者1勝1敗。本局で先手番の藤井王将が2勝目を手にするか、羽生九段が前局から連勝を飾るか、大注目の第3局が開幕した。

 27日に金沢入りし、対局場の検分を行った両者。取材に応じた藤井王将は、黒星を喫した前局を振り返り「全体的に羽生九段に上回られてしまった場面が多かったかなという印象です。これまで2局の内容を踏まえつつ、改めて“五番勝負”という形になるので気持ちの面ではまた新たに頑張っていきたいと思っています」と語った。

 現在先手番で20連勝中の藤井王将は、「(記録については)あまり意識していませんが、裏を返せば後手番の勝率は下がっているということなので、どうするか考えたいと思います」とユーモアたっぷりに笑顔を見せる場面もあった。

 一方、第2局で勝利した羽生九段は「連敗スタートにならなくて良かったなと思いました。(2局目と3局目の間隔が短く)時間は限定的でしたが、その中で自分なりに一生懸命にやってきたつもりです。この第3局は後手番ということもあり、自分の方から主導権を握るのは難しいと思いますが、自分なりに一生懸命指して、白熱した対局が作れたらいいなと思います」と意気込みを語っていた。

 第1局は後手番の羽生九段が意表の「一手損角換わり」を採用。若き王者に積極的に攻め込んだが、藤井王将は随所で手堅い受けを見せて応戦した。藤井王将が冷静かつ堅を活かした王者の指し回しで先勝を飾った。続く第2局は、先手の羽生九段が「相掛かり」に誘導。深い事前研究を伺わせるように、駒損しながらも異筋に金を打ち付ける強気な一着を披露し難解な中盤戦でペースを握った。対する藤井竜王も終盤で連続王手の猛攻を仕掛けたが、羽生九段は丁寧に応じて勝利。すぐにタイに追いついて見せた。

 互いに先手番で1勝を挙げているだけに、第3局ではどのような戦いが繰り広げられるか。2人の天才の激突から目が離せない。

 持ち時間は各8時間の2日制で、本局の先手番は藤井王将。ABEMA PPVでは、この対局を終了まで生放送する。
(写真提供・日本将棋連盟)

【中継】第72期ALSOK杯王将戦七番勝負 第三局1日目 藤井聡太王将 対 羽生善治九段
【中継】第72期ALSOK杯王将戦七番勝負 第三局1日目 藤井聡太王将 対 羽生善治九段
挑戦者・羽生善治九段が1勝目挙げる 藤井聡太王将との“世紀のタイトル戦”は1-1のタイに/将棋・王将戦七番勝負第2局