将棋の藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に羽生善治九段(52)が挑戦する囲碁将棋チャンネル 第72期ALSOK杯王将戦七番勝負は2月9日、東京都立川市の「SORANO HOTEL」で午前9時から第4局が始まった。これまでに2勝を挙げている藤井王将が防衛に王手をかけるか、1勝の羽生九段がタイに並ぶか。注目の一番が始まった。
令和の天才・藤井竜王と平成を代表する大棋士・羽生九段が激突する“世紀の一戦”は、1月の開幕から早くも3戦を終え折り返し地点の第4局に。これまでにそれぞれ先手番で勝利を飾り、藤井王将の2勝、羽生九段の1勝で推移している。本局の先手番は羽生九段のため、どのような作戦で藤井王将に戦いを挑むか、大きな注目が集まっている。
これまでの3局を振り返った挑戦者の羽生九段は、「藤井さんは、毎回内容の高い将棋を指されるなという印象を持っています。今まで後手番2局ありましたが、自分が調べた範囲でこちらの方がはっきり有利だったという瞬間は一回もなかったと思います。互角に近い局面はあったと思いますが、そういう意味での大変さというのは対局してみて改めて実感しているというところです」とコメント。本局に向けて「先手番ということもあるので、主導権の取りやすさを上手くいかして良い内容の将棋が指せたらいいなと思っています」と語った。
一方、前期に王将奪取を果たした思い出の地に凱旋した藤井王将は、「前期も快適に対局できましたし、その一局で王将を獲得できたということで、自分としても良いイメージ」と表情は明るい。「第2局はペースを掴まれてしまって完敗だったと思うので、(本局は)後手番でもありますし、序盤からしっかり集中力を高めて考えていければなと思っています。スコア自体をそれほど意識することはありせんが、シリーズも中盤戦になってきて一局一局が大事になってくるのかなと思っています」と静かに闘志を燃やしていた。
勝負所の第4局を制するのはどちらか。持ち時間は各8時間の2日制で、本局の先手番は羽生九段。ABEMA PPVでは、この対局を終了まで生放送する。
(写真提供・日本将棋連盟)