藤井聡太竜王、2年ぶり4度目Vへ前進 豊島将之九段から逆転勝利飾り先手連勝数を25に伸ばす/将棋・朝日杯
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 将棋の朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント準決勝が2月23日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が豊島将之九段(32)に勝利した。この結果、藤井竜王は同日午後に行われる決勝に進出。藤井竜王は2年ぶり4度目の優勝をかけて、渡辺明名人(棋王、38)と戦う。

【中継】朝日杯 藤井聡太竜王VS豊島将之九段

 藤井竜王が2年ぶりの優勝に向けて、劇的勝利を飾った。これまでに31局の対戦成績がある両者による一局は、藤井竜王の先手番で角換わり腰掛け銀の戦型となった。猛スピードで指し進められ、あっという間に終盤の突入すると激しい攻め合いに。わずかに先手ペースかと見られていたが、豊島九段は先手の飛車に角で攻撃をしかけ、馬2枚で猛攻をかけて逆転に成功した。藤井竜王も必死に攻撃を繰り出すも、豊島九段の勢いは止まらない。このまま絶対王者を押し切るか、と思われたところでドラマが待っていた。

 先手玉を詰ましきるかと思われた最終盤で、豊島九段は先手玉を目掛けて金打ちを選択。しかし、この一着で形勢が一気にひっくり返り、藤井竜王が勝勢に立った。終盤の鬼とも言える藤井竜王だけに、大劣勢でめぐってきたチャンスは逃さない。大逆転勝利で決勝進出を決めた。

 この結果、藤井竜王は先手番で25連勝と、まだまだその勢いは止まるところを知らない。劇的な一局を振り返り、「途中からこちらの攻めに対して的確に対応されてしまって少しずつ苦しくしてしまった。最後はこちらの玉に詰みがある場面もあったので、最後の最後まで苦しい将棋だったかなと思います」と語った。

 一方、最後の最後で勝ちを逃した豊島九段は、「最後、簡単な詰みを逃してしまった。かなりひどかったと思います」と悔し気な表情を浮かべていた。

 決勝では、棋王戦五番勝負を戦う渡辺名人と対戦。「今年の朝日杯は3局ともすべて逆転なので、自分としてはかなり課題が多い。決勝まで進むことができたので、頑張りたい」と意気込んだ。

◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】第16回朝日杯 藤井竜王 対 豊島九段/渡辺名人 対 糸谷八段/勝者同士
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渡辺明名人 対 糸谷哲郎八段 決勝進出を決めるのはどっちだ 準決勝対局開始/将棋・朝日杯