「え!?ひえー…」藤井聡太竜王の大逆転の瞬間に解説者は絶句 視聴者は大興奮で「事件だ!」「うそでしょ」/将棋・朝日杯
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 あまりにドラマチックな展開に、各所から悲鳴と歓声が上がった。将棋藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)の2年ぶり4度目Vで幕を閉じた第16回朝日杯将棋オープン戦。2月23日に行われた準決勝で、藤井竜王はタイトル6期の実力者・豊島将之九段(32)と対戦した。後手番の豊島九段が大優勢を築いたが、勝利直前でまさかの失着。ABEMAの中継に出演した高見泰地七段(29)は、大逆転の瞬間を目にすると「え!?ひえー…」と絶句していた。

【映像】藤井聡太竜王、大逆転の瞬間

 これまでに、タイトル戦を含めて31局の対戦成績がある藤井竜王と豊島九段。準決勝の一戦は、藤井竜王の先手番で角換わり腰掛け銀の戦型となった。互いのリズムが合致したように猛スピードで指し進められ、あっという間に終盤に突入。わずかに先手ペースかと見られていたが、豊島九段の猛攻で流れを引き戻して見せた。

 このまま絶対王者・藤井竜王を押し切るかと思われたところで、まさかの瞬間が待ち受けていた。先手玉を詰ましきるかという最終盤。解説の高見七段は「もう(豊島九段は勝利を)逃さないですよ」とコメントし、静かに両者の様子を見守っていた。しかし、豊島九段が駒台から金を持ち上げ6筋へと運ぶモーションを見た瞬間、「え!?」。さらに、着手と同時に「ひえーー……」と驚きの声を上げた。

 直前までABEMAの「SHOGI AI」は豊島九段に勝率99%を示していたものの、この一着から約7秒後に藤井竜王の勝利92%を表示。大逆転の瞬間に、視聴者からは「事件だ!!」「ええええええ」「うそでしょ!?」「こわいこわいこわい」「これはたかみーも言葉でないよね」と悲鳴や歓声のコメントが続々と押し寄せた。

 藤井竜王得意の終盤戦、大劣勢からめぐってきたチャンスはもう逃がさない。驚きの大逆転勝利で決勝進出を決め、高見七段は「藤井さんは何かを持っている方ですね。負けをわかっていながらも、一通りしかない詰み筋に誘導していた。今期の朝日杯は2局とも負け将棋からの逆転だったが、ここでもそれが炸裂するんですね…ひえー…」とコメントしていた。

 勝利目前でその手から白星がすべり落ちた豊島九段は、「最後、簡単な詰みを逃してしまった。かなりひどかったと思います」と話し、悔しそうな表情を見せていた。

 その後に行われた決勝戦では、藤井竜王が渡辺明名人(棋王、38)を相手に快勝を飾り、2年ぶり4度目Vを達成。ファンにとってはハラハラドキドキから歓喜の瞬間まで、見どころだらけの“記憶に残る”一日となった。

◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【映像】2年ぶり4度目Vの喜びを語る藤井聡太竜王
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