【WBC・1次ラウンド プールB】日本代表-中国(3月9日/東京ドーム)

 ともにメジャーで活躍する頼れる仲間のハッスルプレーに、思わずバンザイだ。エンゼルス・大谷翔平投手が、大事な初戦に先発、立ち上がりから最速160キロのストレートに大きく曲がるスライダーを武器に、中国打線を抑え続けた。するとメジャーから参戦しているカージナルスのラーズ・ヌートバー外野手が、3回1死からセンター浅く上がったフライに勢いよく突っ込んでスライディングキャッチ。マウンドの大谷はバンザイで祝福し、満員の球場からも大歓声が巻き起こった。

 1回の第1打席でチームの今大会初安打を放ち、先制のホームも踏んでいたヌートバーだが、守備でも元気いっぱいだ。1回から貫禄の投球を見せる大谷が、65球以内という球数制限内でできるだけ長く投げようと、遊び球を投げずにどんどん打者を攻めていくと、これを守備もバックアップ。難しいバウンドをショートの名手、西武源田壮亮内野手が見事にさばくなど、守備からチームを盛り上げていた。

 するとヌートバーもこれに触発されたのか、中国の8番・ルオ・ジンジュンがスライダーに詰まったところを、判断よくダッシュ。勢いよくスライディングすると、テンションも上がっていたのか舌も出しながらキャッチしてみせた。

 これには大谷も「ありがとう!」とばかりにマウンド上でバンザイ。チームでは「たっっちゃん」と呼ばれ、一気にチームに溶け込んだヌートバーだが、3大会ぶりの世界一奪還を目指すチームにとっては、キーマンになるかもしれない。
(C)Getty Images

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