将棋のヒューリック杯棋聖戦・決勝トーナメントが4月1日に行われ、渡辺明名人(38)が羽生善治九段(52)に85手で勝利した。この結果、渡辺名人はベスト4に進出。次戦では決勝進出をかけて佐々木大地七段(27)と対戦する。
渡辺名人が4期ぶりの棋聖位奪還に向けて、ベスト4進出を決めた。本局は、2013年の第84期棋聖戦五番勝負の舞台でも対戦した羽生九段と対戦。渡辺名人の先手で相掛かりの出だしとなった。後手の羽生九段は序盤から積極的な姿勢を見せ、力勝負へと発展。中央地点で先手の角と後手の飛車が向かい合う激しい展開から、渡辺名人は香車を加勢させてペースを掌握した。流れるような攻めでリードを拡大させると、最後まで緩みなく寄せ切り快勝。5日に開幕する名人戦七番勝負に向けて、状態の良さを示した。
この結果、渡辺名人はベスト4に進出。次戦ではタイトル初挑戦を目指す若手有望株の佐々木七段と対戦する。両者の過去の対戦は2020年1月に行われた王位戦予選の1局で、佐々木七段が初手合いを制している。今期の王位リーグでも対戦が決まっており、どちらも目の離せない戦いとなりそうだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)