まずは勝たなければ始まらない。生き残りを懸けた8連戦のスタートは最高の滑り出しだ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」セミファイナルシリーズ、4月17日の第1試合のトップは8連戦の初日を迎えたU-NEXT Piratesが投じた“戦闘民族”鈴木優(最高位戦)。試合後はさわやかな笑顔で試合を振り返った。
この試合は東家からTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、鈴木優、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)の並びでスタート。鈴木優は東2局、6巡目にカン8索のテンパイを果たすがこれは拒否。平和と三色同順を絡めた大物手に向かって、力強く舵を切る。8巡目に再びテンパイ、高目三色同順の5・8索待ちだ。これを見事に高目の5索ツモ、リーチ・ツモ・平和・三色同順・ドラ・裏ドラの1万2000点を得た。
南3局には鈴木優のしたたかさが出た。配牌で七対子のイーシャンテン、白と中が対子、發が1枚という絶好の手。ここから鈴木優は仕掛けてのアガリを見据えて、手の内の三元牌をボカす意図で、第1打に發を選択。その後ドラの中が鳴けると、さらに白も暗刻になってテンパイ。これをツモって、白・中・ドラ3の1万2000点を獲得。鈴木優はチームの8連戦の初日をトップで飾った。
「いろんな方から崖っぷちとか正念場とか聞いていたんですけども、まだ16戦ありますし、ポイント差も200ちょっと超えていますけども直接対決は多いので、まだそんな焦って 大振りになってポイントを失うよりは、普段通りに近いバランスで戦えるんじゃないかと。あまりトップ、トップという気持ちにならないように、抑えて打ったような感じです」と語り、あくまで目の前の試合にいつも通りのバランスで集中するという心持ちが、好結果を呼んだと説明した。
鈴木優は続けて「セミファイナルからファイナルへという気持ちはとても強いので、やれる準備は全てやってきたつもり。『これで負けたらしょうがない』という準備ができたので良かったです」。今週を終えるころには借金返済、上位を窺う態勢としたいチーム状況。大事な初戦を鈴木優がトップとなったことで、この後を任されるメンバーが戦いやすい状況となったはずだ。
慌てる時期ではないとしながらも、あくまで戦っているのは短期決戦。ここから1週間、全ての試合が正念場となる。インタビューの締めに鈴木優が「前に出たい気持ちを抑えながら、冷静にトップが取れて良かったです」と改めて喜びを口にすると、ファンからは「ゆうさんかっこいい!」「次も頑張って!!」「優さんナイストップでした!」と多数のエールが寄せられた。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)4万7200点/+67.2
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)2万2700点/+2.7
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)1万9200点/▲20.8
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万900点/▲49.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






