吉田正尚はパワーでも負けない！5試合ぶりの復活ヒットは154キロの速球弾き返すファンも一安心「よかった」「やっと打ったか」

【MLB】レッドソックス11－5ツインズ（4月20日・日本時間21日／ボストン）

　レッドソックスの吉田正尚外野手が「4番・レフト」で先発出場し、3回の第2打席に5試合・22打席ぶりとなるセンター前ヒットを放った。メジャー特有の動くボールなどに手こずり、ゴロアウトも多かった吉田だが、この日はヒットの他にライト、レフトにそれぞれライナーを放つなど、広角に鋭い当たりを放つ本来の打撃が戻ってきた様子だ。日本を代表する天才打者の復活の兆しに、ファンからも「よかった」「やっと打ったか」と安堵の声が出始めた。

【映像】吉田正尚、速球を打ち返すクリーンヒット

　オリックス時代の通算打率が.327をマークしていた吉田だが、メジャー1年目は適応に時間がかかっている。4月3日（日本時間4日）には本拠地・フェンウェイパークのレフトにそびえる巨大な壁「グリーンモンスター」を越えるメジャー初本塁打を放ったが、前日までの打率は.167。20打席連続ノーヒットに加え、一時離脱の原因となった右太ももの張りの具合も心配されていた。

　それでもこの試合では第1打席、ツインズ前田健太投手との日本人対決で鋭いライトライナーを放つと、3回の第2打席では代わったパガンからセンター前ヒット。久々に快音を残すと、本拠地のファンからも大歓声を受けた。

　内容のあるヒットだ。カウント2-2と追い込まれた状況から、高めに浮いた95.6マイル（153.9キロ）の速球に力負けすることなくピッチャー返し。打球速度も103.0マイル（165.8キロ）を計測し、相手投手の差し出したグラブの横をあっという間に通過していくほどだ。この一本で感触を取り戻したか、第5打席にもレフト線へ芸術的な流し打ちでマルチ安打を記録した。

　173センチと小柄ながら、鍛えた体のたくましさから現地でも「マッチョ」と呼ばれる吉田。そこそこのパワーピッチャーであれば、その体と技術で跳ね返す力量は十分にあり、それを見込まれての大型契約も結んでいる。ようやくヒットが出て本人もホッと一息というところだが、チームの期待に応えるのはこれからだ。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）