なかなか指さない後輩棋士に、先輩棋士も胸中でも穏やかではいられなかった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Aリーグ第3試合、チーム豊島とチーム稲葉の対戦が4月29日に放送された。第3局ではチーム豊島が「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ木村一基九段(49)、チーム稲葉が叡王のタイトル挑戦経験もある出口若武六段(27)の対戦。本来、若手の方が指し手が早い傾向にあるが、この2人においてはベテラン木村九段の方が早指し。どんどん減る出口六段の持ち時間に、リーダー稲葉陽八段(34)が「そろそろ!ご決断を!」といてもたってもいられず大慌てになった。