自分自身でも「一瞬、飛びそうになった」と振り返るハプニング。そのハプニングを乗り越えて、EX風林火山の松ヶ瀬隆弥(RMU)がチームにトップを持ち帰った。5月2日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」セミファイナルシリーズ14日目の第1試合は、起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、松ヶ瀬、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)の並びで開局。松ヶ瀬は親の東2局でダブ東・赤2の満貫・1万2000点をアガるも、続く東2局1本場では誤ロンをしてしまった。
「気負いすぎちゃったのかな」。それでも松ヶ瀬はリズムを崩さず、2連続流局で迎えた東4局3本場では東のみの1100点(+900)点で仲林の親をあっさりと流し、親の南2局1本場ではリーチ・ツモ・東・ドラ2の満貫・1万2000点(+300点、供託1000点)を再び加点。オーラスでは「裏ドラがあって1万2000点だと3着まで落ちちゃう」「行ってもよかったんですけど、最善で」と、1万8500点差で3着目だった瀬戸熊のリーチに対してテンパイからの“降り”を選択し、そのまま逃げ切りを決めた。
試合後のインタビューで「僕も人生であんなことをやったのは初めてだったので、一瞬、飛びそうになった」と苦笑した松ヶ瀬は、「なんとか最後まで集中力が持った」「なんとか立て直すことができた」とコメント。オーラスでのテンパイ時、2着目を死守したい仲林からの差し込み気味の捨て牌については「差し込みだってわかっていたら、絶対にアガらない」「差し込みしたら手牌が崩れるからテンパイはない」「瀬戸熊さんがアガってくれたら雷電が上に行ってくれる」と各チームの状況を考慮した戦略を明かし、放送席を「恐ろしい」と戦慄させる場面もあった。「いつも応援してくださっているファンのみなさん、なんとかトップを取ることができました」。お馴染みの勝利ポーズを決めた松ヶ瀬の腕に付けられたリストバンドには、風林火山の“山”の文字。優勝へ向けて、山の如く、どんな難局にもどっしりと構えるだけだ。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)3万6900点/+56.9
2着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万4900点/+4.9
3着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会 2万4300点/▲15.7
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)1万3900点/▲46.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)