吉田正尚、絶好調モードで見せた“天才の見切り”際どいコースも余裕で見逃し四球の「確信歩き」に視聴者「簡単に見切る」「顔が自信にみなぎってる」

【MLB】レッドソックス7－6ブルージェイズ（5月2日・日本時間3日／ボストン）

　調子がいい打者はボールがよく見えると言われるが、レッドソックスの吉田正尚外野手は、今まさにそんな状態かもしれない。「6番・DH」でスタメン出場すると第2打席に豪快な今季5号ソロ。さらに第3打席には流し打ちでのレフト前にタイムリーヒットを放ち、3打数2安打2打点と活躍、チームを4連勝に導いた。絶好調モードに入っている様子がよくわかったのは、この2安打だけではない。第4打席、完全にボール球と見切った様子に、ファンから「簡単に見切る」「顔が自信にみなぎってる」と絶賛された。

【映像】吉田正尚、ボールと見切って「確信歩き」

　甘い球を打ち、ボール球は見逃す。文字にすれば簡単なように見えるが、ストレートは160キロ前後、変化球も横に曲がったり、急激に落ちたりと、メジャーの剛腕投手が投げ込むボールを見極めるのは、とても困難だ。ただ、日本が誇る天才打者・吉田には、今それができている。この日を含めてメジャートップタイの12試合連続安打をマークし、振ればヒットかホームランかという状態において、打つべきボールか否かを瞬間的に判断できているから結果もついてくる。

　象徴的なシーンは6-6の同点で迎えた7回の第4打席だ。ここで一発だけは打たれてはいけないと警戒度を最高レベルまで引き上げたブルージェイズは、吉田の打席の前にマウンド上でコーチやバッテリーが集まり攻め方を相談。結果として選択されたのは、際どいコースを投げて本塁打だけは避ける、四球はOKという半分“逃げ”の配球だった。

　バッテリーの思惑を見透かしてか、吉田も簡単にバットは振らない。低めにチェンジアップ、高めにストレートと、なんとか誘いをかけてくるバッテリーに対して、結局吉田は一度もバットを振らない。さらにカウント3-1からの5球目は外角低めぎりぎりにコントロールされたチェンジアップだったが、軌道でボールと判断できたのか、余裕を持って見送り。球審のコールを待つことなく一塁に進み始める「確信歩き」を見せた。確信歩きといえば、手応え十分のホームランを打った際に使われることが多いが、ここまではっきりとボールだと見極めて歩き始めるシーンにも、違った凄みがある。中継を見ていたファンからも「顔が自信にみなぎってる」「球見えてるなあ」「簡単に見切るな」と絶賛のコメントが寄せられていた。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）