藤井聡太王将「幅広い戦型に対応できる力を」と抱負 初の海外対局は「聞いた時は驚きあったが楽しみ」/将棋・王将就位式
【映像】王将防衛の喜びを語る藤井聡太王将の会見(ノーカット)

 将棋藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋王、棋聖、20)が5月8日、都内で行われた第72期ALSOK杯王将戦の就位式に出席した。1~3月に全国各地で開催された七番勝負は、タイトル獲得99期のレジェンド・羽生善治九段(52)を挑戦者に迎えた“世紀のタイトル戦”に。激闘の末、4勝2敗で最強の挑戦者を退けて防衛を果たした。就位式後には記者会見に応じ、「幅広い戦型に対応できる力を身に付けていきたい」と今後の抱負を語った。

【映像】王将防衛の喜びを語る藤井聡太王将の会見(ノーカット)

 羽生九段との“世紀のタイトル戦”から約2カ月、王将初防衛を果たした藤井王将が晴れやかな笑顔を見せた。将棋界を飛び越え多くの注目を集めたシリーズは、挑戦者の羽生九段が全局で異なる作戦を用意。互いに先手番で勝利を飾るシーソーゲームの大激戦の末に、4勝2敗で防衛に成功した。藤井王将は、レジェンドとの七番勝負を振り返り「全て違う戦型となり、羽生九段の懐の深さを感じた」と総括。今後に向けて「幅広い戦型に対応できる力を身に付けていきたい」と目標を語った。

 就位式では、贈位状、王将盾、協賛各社からの副賞のほか、記念品として藤井王将希望の『デスクチェア』が贈られた。前期の記念品には『ヘアドライヤー』を希望した実績があり、王将のチョイスにも注目が集まっていたが、「(研究などで)椅子に座っていることが多いので」と選んだ理由を明かしていた。

 現在、名人戦七番勝負挑戦と防衛戦の叡王戦五番勝負の2つのタイトル戦を戦う激務の中にある藤井王将だが、6月に開幕する棋聖戦五番勝負では、開幕局がベトナム・ダナンで開催することが決定している。初の海外対局の印象を聞かれ、「聞いた時は驚きがありましたが、海外の方にも将棋に感心を持っていただく機会になれば。自分としても楽しみにしています」と笑顔を見せた。

 大の鉄道ファンでもある藤井王将は、全国各地で行われるタイトル戦の移動でも積極的に電車を利用していることでも知られている。「ベトナムの鉄道はまだ調べてなかったです」と笑ったが、「せっかくの機会なので対局以外にも足を延ばして観光できれば」と“乗り鉄”としての顔ものぞかせていた。
ABEMA/NEWSチャンネルより)

【映像】藤井叡王VS菅井八段 叡王戦第3局ハイライト
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【中継】第81期 名人戦七番勝負 第三局 1日目 渡辺明名人 対 藤井聡太竜王
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