御無礼、圧勝です滝沢和典が約8万点の特大トップファイナルでついに“仕上がる”／麻雀・Mリーグ

　珍しく饒舌。それだけ嬉しかったのだろう。5月9日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」ファイナルシリーズ2日目では、KONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典（連盟）が登板。約8万点の特大トップを成し遂げ、試合後のインタビューでリポーターを笑わせる一幕もあった。

【映像】滝沢和典、勝負を決めた会心の倍満シーン

　ファイナルシリーズ1日目では、第1試合でチームメイトの高宮まり（連盟）がトップを飾るも、第2試合では伊達朱里紗（連盟）がラス。2日目の第1試合でも盟友・佐々木寿人（連盟）がラスに沈み、チームは4位に転落した。そんな中で迎えた当試合は、起家から滝沢、EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）、TEAM雷電・黒沢咲（連盟）の並びで開局。滝沢は親番の東1局からリーチをかけるも、その局では多井が4000点（供託1000点）をアガった。東2局では0本場、1本場、2本場と3連続で流局。重苦しい雰囲気が漂う中、それを吹き飛ばしたのが滝沢だった。東2局3本場、配牌に恵まれると、瑠美の先制攻撃に追随する形でリーチ。見事にめくり合いを制し、リーチ・ツモ・平和・赤・ドラ・裏ドラの1万2000点（＋900点、供託3000点）を成就させた。

　これで勢いに乗ると、親番の南1局0本場では巧みな打ち回しで南・チャンタの2900点を奪取。続く南1局1本場では4巡目に赤牌を引いて3・6・9索の三面張リーチをかけ、高目の9索を手繰り寄せてリーチ・ツモ・平和・一気通貫・赤・ドラ・裏ドラの倍満・2万4000点（＋300点）を完成させた。以降も2回のアガリを重ね、終わってみれば持ち点7万9100点の特大トップ。カメラの前で小さく一礼すると、足早に試合会場を後にした。

　「今日トップを取らなかったら許さない」。試合前、佐々木の妻でプロ雀士の手塚紗掬（連盟）は、Twitterでこう、つぶやいていたそうだ。だが先述の通り、佐々木はラスに沈んだことから、滝沢は「戦慄していた」と告白。「昨日、息子さんが誕生日だったんで、そういう意味だったのかな」と解釈すると、「タッキーがパパの代わりにトップを取ったよ」とカメラ目線でポーズを決めた。「って、寝てますかね…」。その後、自らツッコミを入れてリポーターを笑わせると、「むちゃくちゃ連チャンしたら、今度は伊達さんの誕生日も祝えちゃうんじゃないか」とも。10日は伊達の誕生日だったこともあり、長丁場だった試合がさらに長引くと、そのまま誕生日を祝福できた可能性があったわけだが、すぐさま「そんなことを考えている余裕は、本当はなかった」と茶目っ気たっぷりに否定し、再びリポーターを笑わせた。「なんとか食らい付きましたので、あと12戦、コナミのファンの方はもちろんなんですけど、敗退してしまった（チームの）ファンの方々もぜひ、最後までお楽しみください」。ついに仕上がった滝沢は終始、上機嫌。今後も笑顔が続けば、チームの初優勝は目前だろう。

【第2試合結果】

1着　KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）7万9100点／＋99.1
2着　EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）1万5100点／▲4.9
3着　渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）8100点／▲31.9
4着　TEAM雷電・黒沢咲（連盟）－2300点／▲62.3

【5月9日終了時点での成績】

1位　EX風林火山　＋149.6（2/16）
2位　KONAMI麻雀格闘倶楽部　＋120.2（2/16）
3位　渋谷ABEMAS　＋118.0（2/16）
4位　TEAM雷電　＋64.0（2/16）

※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ　2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）