やはり、この男は頼りになる。5月16日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」ファイナルシリーズ開催6日目の第1試合では、KONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典(連盟)が登板。残り6試合という大事な局面で役満・四暗刻を成就させ、大仕事をやってのけた。
一撃で決めた。当試合は起家から渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、滝沢の並びで開局。序盤は東1局で松ヶ瀬、東2局1本場で萩原、東3局では白鳥がそれぞれアガった一方、滝沢は静かな立ち上がりだった。大チャンスが訪れたのは、親番の東4局0本場だ。配牌時点で暗刻は6筒のみ、対子も8筒の1組だけだったものの、打ち進めるうちにツモリ三暗刻のイーシャンテンに。6巡目には萩原がリーチをかけたが、その数巡後、滝沢は四暗刻のイーシャンテンまで持ち込んだ。
これを次巡にテンパイさせると、迷わずリーチ。しかも、その次巡にはすんなりとアガリ牌を手繰り寄せるのだから、「ツモった!」「えー!?ウソ、ウソ、ウソ!!」「急展開すぎる!」と放送席が絶叫するのも無理はない。「1万6000(点)オール」。役満・四暗刻の降臨で、4万8000点(供託1000点)を獲得。瞬時にしてトップ目へ立つと、そのまま逃げ切りを決めた。
「ちょっと緊張しましたね、ツモる時に」。試合後のインタビューで照れ笑いを浮かべた滝沢は、「大仕事、やってのけましたね」との声掛けに「ひとまず、はい」とコメント。一時は首位の渋谷ABEMASに46.7ポイント差と肉薄した点については「戦い方はそんなに変わらない」としつつ、「(トップと)離されていないので、フラットに戻ったというか、どこ(のチーム)を意識するかとか、それが多分、ちょっと減ったかな」と続けた。これで3位だったチームは2位に浮上。「ようやく役に立てた感じがします」。今期はレギュラーシーズンから苦しんだが、数々の大舞台で活躍してきた“ヒーロー”が、チーム悲願の優勝に向けて、ついに覚醒した。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)6万3800点/+83.8
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)1万4200点/▲5.8
3着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU) 1万3600点/▲26.4
4着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)8400点/▲51.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






