『【推しの子】(おしのこ)』は、「週刊ヤングジャンプ」で連載中の人気マンガです。次世代ムーブメントを起こすであろう作品を選出するマンガ賞の「次にくるマンガ大賞2021」ではコミックス部門で第1位に選出されていて、アニメ化前から漫画ファンからの注目度が高い作品でした。
2023年4月からはTVアニメが放送され、第1話はTwitterの世界トレンド1位を獲得するなど話題を集めました。2024年にはアニメ2期が放送されています。
マンガやアニメ作品の中には小説版が発売されることがあり、原作のスピンオフや小説オリジナルのストーリーが描かれます。この記事では『【推しの子】』の小説(ノベライズ)についての情報をまとめています。
目次
- 『【推しの子】』とは?どんなあらすじ?
- 『【推しの子】』小説版・ノベライズ版はある?発売日は?
- 小説の続刊が発売されるとしたらどんな内容?
- まとめ
『【推しの子】』とは?どんなあらすじ?
アイドルグループ「B小町」のアイ(星野アイ(ほしの あい)を応援している産婦人科医の雨宮吾郎(あまみや ごろう/ゴロー)。ある時、診察に来た妊婦がアイだと判明し、ゴローは推しの妊娠にショックを受けますが、アイが身バレをしないように協力することにします。しかし、ゴローはアイの出産予定日に謎の男によって殺されてしまい、気がつくとアイの子供(アクア)に転生していました。
『【推しの子】』は、「週刊ヤングジャンプ」と「少年ジャンプ+」に掲載されている人気漫画。『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』作者の赤坂アカ(あかさか アカ)氏が原作・原案を担当、『クズの本懐』作者の横槍メンゴ(よこやり メンゴ)氏が作画を担当しています。
ファンタジーやサスペンスなどの要素が盛り込まれた作品ですが、現実の芸能界をリアルに描いていることで話題を集めています。
『【推しの子】』小説版・ノベライズ版はある?発売日は?
漫画作品やアニメ作品の中には、小説版が発売されるケースがあります。ノベライズの内容は、原作漫画と同じストーリーを小説にしたもの、書き下ろしのオリジナルストーリー、主人公以外のキャラクターにスポットを当てたスピンオフ作品など様々です。
『【推しの子】』の小説には、2024年8月時点では原作者の赤坂アカ氏が書き下ろした小説の『45510』と『視点B』、そして赤坂氏が監修して田中創(たなか はじめ)氏が執筆した『【推しの子】~一番星のスピカ~』があります。
この項目では、『【推しの子】』の小説の内容や入手方法を紹介します。
小説『45510』とは?
アニメ『【推しの子】』のオープニングテーマを担当しているYOASOBI(ヨアソビ)は、「小説を音楽にするユニット」というコンセプトで活動していて、すべての楽曲には原作となった小説が存在します。赤坂氏がオープニングテーマの「アイドル」のために書き下ろした小説が『45510』です。
『45510』は、アイが所属していた「B小町」の元メンバー目線で綴られている物語で、完璧で究極のアイドルであるアイの知られざる一面が描かれています。また、漫画では描かれていなかった「B小町」メンバーとアイの関係性やメンバーの名前も一部判明します。
小説のタイトルでもある「45510」という数字は、アニメ第3話で判明したアイが使っていた携帯電話のパスワードです。原作ファンの間では「45510」という数字には何か意味があるのではないかと考察されていましたが、小説『45510』ではその数字の意味も明らかになります。
『45510』は、2023年4月13日から期間限定でWEBサイトに全編特別公開されて無料で読むことが可能です。しかし、期間限定の公開期間がいつまでなのかは分かっていないため、ある日突然非公開になることも考えられます。
また『45510』は、2023年6月21日に発売されるYOASOBI「アイドル」のシングルCDの完全生産限定盤の特典として収録されます。WEBサイトで無料公開されたタイミングで読めなかった人や、本として手元に置いておきたい人は購入してみてはいかがでしょうか。
小説『視点B』とは?
小説『視点B』は、『45510』と同様に「B小町」に所属していた元メンバーの視点で綴られている物語です。37歳になった「私」が、「B小町」を辞めた後の人生を振り返ったり、「B小町」として活動していた時にアイと偶然遭遇した日の出来事が書かれています。原作漫画ではあまり描かれなかったアイと「B小町」メンバーの距離感が分かる内容です。
アニメ『【推しの子】』の第1話は90分拡大版で制作され、テレビ放送に先駆けて2023年3月17日から『【推しの子】Mother and Children』のタイトルで全国の映画館で公開されました。『視点B』は、『【推しの子】Mother and Children』公開3週目の入場者特典として、数量限定で配布された小説です。
『視点B』は映画の入場者特典で配られたもので、劇場以外での入手手段がありませんでしたが、2023年11月17日に発売された小説『【推しの子】~一番星のスピカ~』に『視点B』が収録されました。また、2023年9月13日にはアイ役・高橋李依(たかはし りえ)さんが『視点B』を朗読する動画が公式のYouTubeチャンネルにアップされています。
小説『【推しの子】~一番星のスピカ~』とは
『【推しの子】~一番星のスピカ~』は原作者の赤坂氏が監修して、田中創氏が執筆した作品。田中氏はこれまでにアニメ『HUNTER×HUNTER』の劇場版のノベライズや、『ニセコイ』や『双星の陰陽師』などの集英社の漫画原作の小説を執筆しています。
『【推しの子】~一番星のスピカ~』の内容は、「B小町」に加入して3ヶ月のアイが斉藤社長にアイドルを辞めると告げる話、そして研修医だった頃のゴローとさりなが出会った時の話と別れの話が収録されていて、原作では明かされなかったオリジナルエピソードです。また、映画『【推しの子】Mother and Children』の特典として配布された小説『視点B』も収録されています。
2023年11月17日に集英社の「JUMP jBOOKS」から刊行されました。値段は968円(税込)で、書店や通販サイトで購入できるほか、電子書籍としても発売されています。
小説の続刊が発売されるとしたらどんな内容?
『【推しの子】』の小説『【推しの子】~一番星のスピカ~』は、JUMP j BOOKSから刊行され、内容は原作では描かれなかったアイ、ゴロー、さりなの過去が判明するオリジナルストーリーでした。
漫画作品の小説版では、物語と物語の間に起きた出来事や主人公以外のキャラクターが活躍する話がオリジナルストーリーとして書かれることがあります。
今後『【推しの子】』の小説の新刊が発売された際には、アクアがドラマ「今日は甘口で」に出演してから恋愛リアリティショーに出るまでの間に起こった物語や、幼少期から芸能活動をしていた有馬かな(ありま かな)や黒川あかね(くろかわ あかね)の過去を描いたスピンオフ作品などが小説化される可能性も考えられます。
また原作者の赤坂氏の別作品『かぐや様は告らせたい』の場合、2023年12月時点ではJUMP j BOOKSから小説オリジナルストーリーの作品が2冊刊行されています。また、集英社みらい文庫から漫画のストーリーをそのまま小説化したものと実写映画のストーリーを小説化したものも刊行されています。『【推しの子】』も『かぐや様は告らせたい』と同様に漫画のノベライズが発売される……ということもあるのかもしれません。
JUMP j BOOKSの『かぐや様』の小説は1作目が2018年9月19日発売で、2作目が2023年11月17日に発売されました。『かぐや様』は1作目から2作目が刊行されるまで5年経過していますが、同レーベルの『ハイキュー!!』の小説は1作目が2013年6月4日発売で、2作目は2013年12月28日に発売されています。JUMP j BOOKSから『【推しの子】』の続刊が発売されるとした場合、早ければ半年後に2冊目が刊行される可能性があります。
まとめ
人気漫画『【推しの子】』の小説には、原作者の赤坂アカ氏が書いた『45510』と『視点B』、そして赤坂氏が監修して田中創氏が執筆した『【推しの子】~一番星のスピカ~』があります。
『45510』は赤坂氏がアニメ『【推しの子】』のOPテーマ「アイドル」(歌:YOASOBI)のために書き下ろした小説。そして、『視点B』はテレビ放送に先駆けて映画館で先行上映されたアニメ第1話『【推しの子】Mother and Children』の入場者特典として配布された小説です。
『45510』と『視点B』の内容は、どちらもアイが所属していた「B小町」のメンバーの視点で描かれています。『【推しの子】~一番星のスピカ~』では、原作漫画では描かれなかったゴローとさりなの出会いと別れなどのエピソードが収録されています。
(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
アニメ『【推しの子】』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイ(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | Mother and Children | アイの愛、圧巻の作画 |
2 | 三つ目の選択肢 | 見事な重曹の舐めっぷり |
3 | 漫画原作ドラマ | ワルカッコいいアクア |
4 | 役者 | 『今日あま』作者の涙… |
5 | 恋愛リアリティーショー | 色々とガチなぴえヨンダンス |
6 | エゴサーチ | 眼前で検索ワード読上げの暴挙 |
7 | バズ | あかねの壮絶な演技力… |
8 | 初めて | アクア、1話で3人オトす |
9 | B小町 | 本気が過ぎるかなPV |
10 | プレッシャー | ぴえヨンの地声、ガチイケボ |
11 | アイドル | 赤子の頃と変わらぬオタ芸 |
12 | 東京ブレイド | 姫川とかな、迫真の掛け合い |
13 | 伝言ゲーム | 原作者、脚本家にバチギレ |
14 | リライティング | 師匠と弟子の修羅場 |
15 | 感情演技 | ホラーすぎるゴローの影 |
16 | 開幕 | 迫真の「一緒に殺してあげる」 |
17 | 成長 | メルト覚醒! |
18 | 太陽 | ホラーみ溢れるあかね |
19 | トリガー | かな覚醒の瞬間 |
20 | 夢 | アイが死ななかった世界 |
21 | カイホウ | アクアの目から星が消える |
22 | 自由 | アイの墓に現れたカミキ |
23 | 再会 | ルビー、故郷で絶望の対面 |
24 | 願い | ルビーが見せた漆黒の意志 |