【MLB】レッドソックス8－9レッズ（5月30日・日本時間31日／ボストン）
レッドソックスの吉田正尚外野手が「4番・レフト」で先発出場し、4打数3安打1打点と大活躍した。3試合連続マルチ安打に今季3度目の猛打賞で、打率もリーグ上位に食い込む.313まで上げたが、惜敗の試合の中で、球場に詰めかけたファンを総立ちにさせたのは、吉田が放った9回のタイムリーツーベース。メジャー1年目からヒットを打ちまくる吉田も、すっかりスター選手の仲間入りだ。
もはやヒットを打たない日の方が珍しいほど絶好調の吉田だが、この日もファンを魅了し続けた。6回の第3打席、この日初のヒットをセンター前にはじき返すと8回の第4打席も、リプレー映像を見るように高めの速球をやや詰まりながらセンター前へ。173センチと小柄ながら、速球の方がよく打つというデータが示す通り、この試合でもきっちりと外野へ打球を運び続けた。
3試合連続のマルチ安打だけでも十分な働きぶりだが、ファンが期待する場面で打ってこそスターだ。9回、6点差を追いかけるチームは9番マグワイアから3番ターナーまで4連打で3点を返し、なおも1死一、二塁のチャンス。一発出れば同点という場面で吉田に第5打席が回ってきた。
チームトップの打率を誇る吉田に絶好の場面が巡ってきたとあって、球場全体のレッドソックスファンが期待を込めて総立ちに。中には祈るように手を組む女性ファンも見られた。すると吉田は祈り、期待に応えるようにカウント2-2からの5球目を左中間に流し打つタイムリーツーベース。二塁ベース上でガッツポーズを見せると、ベンチのチームメイトも同じポーズで返して祝福した。
何より大盛り上がりになったのが球場中のファンだ。快音が響いた瞬間、ファンたちは次々に手を挙げてガッツポーズ。大きな口を開けて叫ぶ者もいれば、その場で何度も飛び跳ねる者もいた。試合は1点差まで迫りつつあと1本が出ず惜敗に終わったが、地元ファンからすれば最後まで試合を盛り上げたチーム、さらには逆転勝利を予感させた吉田の一振りに大満足だったことだろう。
吉田はメジャー1年目ながら16試合連続安打もマークしたこともある。この調子が続けば、さらにチームメイトやファンから絶大な信頼を得るスーパースターになる。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）
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