こんな河、滅多に見られない。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのC卓が6月15日に行われた。第2試合オーラス、通過がほぼ確定している滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)が配牌からオリを決めて、赤牌を連打。その戦いぶりに実況も思わず「もったいない!」と叫ぶ一幕があった。
第1試合で矢島亨(協会)との壮絶なアガリ合いを制し、トップを取った滝沢。第2試合は守備寄りのバランスで局を進め、オーラスは2万9200点持ちで魚谷侑未(セガサミーフェニックス・連盟)と同点のトップ目にいた。配牌を開けるとそこには赤が2枚。まっすぐ攻めれば親満貫以上の高打点が見える手。しかしその必要はない大量リードがある。滝沢は小考の後、赤五万をそっと切り出した。そして続けて切ったのは赤5索。捨て牌が真っ赤に染まった。
これを見た実況の椿彩奈(協会)は「何ですかこの捨て牌!もったいない!」と絶叫。実況の浅井堂岐(協会)は「これはメッセージですね、もうやらないよ、と」と、滝沢の思考を汲み取った。視聴者もこのレアな河模様に「赤切ったw」「伏せ宣言!」「しっかり宣言するタッキー」「やってんな!」と続々と反響を寄せた。
アガる気はありません、もう伏せて終わらせます。滝沢からライバル3者に伝えたこのメッセージ。その後も滝沢は後に危険となりそうな牌から順に切り出し、最後は丸山奏子(赤坂ドリブンズ・最高位戦)のアガリを見届けて、悠々とこの試合を締め、首位通過を決めた。トーナメントならではの最終戦の戦い方。滝沢のはっきりとしたメッセージが試合を最後まで盛り上げた。
試合後は「オリます、アガる意思ないですよという意思表示みたいのを無言でやった。多分何をやっても誰かに影響しちゃうんで。赤見せておこうかなという感じです」と説明していた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






