将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Dリーグ第1試合、チーム康光とエントリーチームの対戦が6月17日に放送された。今期のエントリーチームは、過酷な予選トーナメントを勝ち抜いた郷田真隆九段(52)、行方尚史九段(49)、古賀悠聖五段(22)で結成され、『ストロングスタイル2023』という勇ましいチーム名となった。しかし、リーダーの郷田九段の対局中には、控室からなんともいえぬ“ゆるトーク”が展開され、「ノリノリやな控室ww」「居酒屋かよw」と話題を呼んでいた。
120人が参加し、わずか3枠をかけて争われた今期のエントリートーナメント。関西ブロックからは古賀五段が、関東Aブロックからは郷田九段が、関西Bブロックからは行方九段が勝ち上がりチームを結成した。昨年大会のエントリーチームは、藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)がリーダーを務めたチーム藤井ら強豪揃いで“死の組”とも言われたEリーグを突破し、本戦でも堂々ベスト8に進出。チームの絆とフィッシャールールの適性を見せつけたとあり、今大会で新たに結成されたエントリーチームの戦いぶりにも大きな注目が集まっていた。
第1局は古賀五段が任されたものの、相手チームの大橋貴洸七段(30)に敗れて黒星発進に。すぐに星を取り返すべく、第2局はリーダーの郷田九段が連投の大橋七段との対局へと向かった。大橋七段の先手で角換わりの出だしに。チームとしては絶対にリードを広げられたくない大事な一戦とあり、控室の行方九段と古賀五段も継ぎ盤で局面の検討を行っていた。
しかし、控室では次第に“ゆるトーク”に発展。行方九段は「郷田さんの名言に“良い手は指が覚えている”っていうのがあるよね。カッコいいこと言うよねぇ~」と古賀五段に語り掛けると、古賀五段も「言ってみたいですよね、そんなこと」。さらに行方九段は「そんなこと言う人はこの人だけだよねぇ~」と加えていた。
“良い手は指が覚えている”は、郷田九段の数々の名言の中でファンに最も知られた美言だ。公式戦では長考派としてのイメージが強いが、瞬時に取捨選択が求められる早指し棋戦やABEMAトーナメントにおいて、“指が覚えている”ほどの研究量と経験値の重要性を身をもって示し続けてきた。『うちのリーダー、かっこいいよね~』とも言いたげな行方九段と古賀五段の“ゆるトーク”に、視聴者からは「完全ファン目線w」「居酒屋かよw」「なめちゃん飲んでる!?w」「ボトルの中身が心配になってきたw」「ノリノリやな控室ww」「古賀さんの圧倒的後輩力」「居酒屋感すごいw」「に日本酒追加してあげて!」と多くの反響が寄せられていた。
対局は、郷田九段が強い踏み込みを見せた優位に進めていたものの、大橋七段の粘りが実って逆転。黒星を喫する結果となったが、見ごたえ・見どころたっぷりの179手の超手数の一局にファンからは「大熱戦!」「フィッシャーは怖い…」の声も上がっていた。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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