将棋の棋王戦コナミグループ杯・挑戦者決定トーナメントの2回戦が6月27日に行われ、佐々木勇気八段(28)が佐藤康光九段(53)に148手で勝利、3回戦進出を決めた。佐々木八段は次局、糸谷哲郎八段(34)と北浜健介八段(47)の勝者と対戦する。
【中継】第49期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメント 佐藤康光九段 対 佐々木勇気八段
居飛車・振り飛車を指しこなし、ベテランながらも自由な指し回しが特徴の佐藤九段と、本格派の居飛車党である佐々木八段の対戦は、両者ともに「雁木」に構えてじっくりとした序盤に。早い段階から佐々木八段がじっくりと時間を使い、盤面各所で歩がぶつかりながらも、どこが主戦場になるか見極めが難しい展開が続いた。叩き合いの終盤に突入し、佐々木八段が抜け出したかに見えたが、打ち込んだ角と佐藤九段の馬の交換から、形勢は一気に逆転し佐藤九段に。持ち時間も佐々木八段が先に使い切り、佐藤九段が勝勢に近づいていた。
ところが両者1分将棋に突入してから、必死に粘る佐々木八段が最後の攻めを続けると、功を奏して再逆転。はっきり勝勢を自覚してからは、秒読みでも落ち着いた様子で指し切った。佐々木八段は今期から順位戦A級にも参戦。早くから才能を評価されていた棋士だが、七冠保持者である藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、叡王、王将、棋聖、20)へ挑戦も期待されるところだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)