自転車ロードレースのいいところは、選手と観客が近いところにある。とはいえ、ツール・ド・フランスの山岳でのレースで、沿道のファンがあわや選手と接触の場面があり、実況が思わず「危ない!」と声を上げる一幕があった。人の波がコースをふさぎ、選手が通る瞬間にそれが割れていくシーンは、まるでモーゼの十戒の海割りのようだった。