<大相撲七月場所>◇五日目◇13日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
前頭筆頭・錦木(伊勢ノ海)が関脇・若元春(荒汐)を寄り切りで下し、初日から5連勝となる白星を挙げた。連日の上位陣との取組をすべて制した錦木が、平幕ながら七月場所前半戦の“台風の目”となっている。
錦木は初日こそ新大関・霧島(陸奥)に不戦勝であったものの、二日目は横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)に土をつけて金星。三日目は大関昇進を目指す関脇・豊昇龍(立浪)を、四日目も同じく関脇・大栄翔(追手風)を下していた。
五日目の取組でもやはり大関取りを狙う関脇・若元春(荒汐)と対戦。だが勢いは止まらず、立ち合いすぐに左の前みつを取った錦木は、圧力をかけると一気に前に出て寄り切りを決め、5勝目となる勝ち星を挙げた。何もできず敗れた若元春は、寄り切られると両手をあげてお手上げのようなポーズ。さらに天井を仰いで痛い2敗目を喫した。
5連勝を遂げた錦木の取組に、ABEMAで解説を務めた元前頭・鏡桜は「考えた立ち合いだった」と指摘。「(左前まわしを)狙って行っているじゃないですか。そうすると若元春は、(まわしを)取られて何もできなかった」と説明すると、「本人が一番満足しているんじゃないですか、この相撲には」と錦木の心境を代弁した。
1横綱、1大関、3関脇と上位陣に連戦連勝した錦木に、ファンも「どっしりしてるなあ」「錦木ブースト中」「厳しき顔つきになっとる」「錦木最強伝説まだまだ続く」「神がかってる」と驚きの声を上げていた。
なお五日目の取組では、豊昇龍は小結・阿炎(錣山)を送り引き落としで下して4勝目。大栄翔も前頭三枚目・明生(立浪)を押し出しで下して4勝目を上げた。一方、四日目から途中出場している霧島は前頭筆頭・翔猿(追手風)に寄り切られて2敗目(2休)を喫した。幕内で全勝は錦木のほか、元大関の前頭七枚目・高安(田子ノ浦)と新入幕の前頭十三枚目・豪ノ山(武隈)も無傷を守っている。(ABEMA『大相撲チャンネル』)