7月16日に福岡PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対オリックス・バファローズの一戦で発生した、ソフトバンク・近藤健介の“押し出し未遂”について、元・千葉ロッテマリーンズで野球解説者の里崎智也氏が言及した。

【映像】ブチギレ!?”疑惑の一球”が決まった瞬間

負ければソフトバンクの8連敗となるこの試合は、両軍ともに投手陣が踏ん張りを見せる形で、終盤まで緊迫した展開に。1-1の同点で迎えた8回裏・ソフトバンクはオリックスの先発・宮城大弥を攻め立て、2死ながらも満塁とすると、打席には、ここ一番に強い“頼れる男”3番・近藤。オリックスからすれば大ピンチ、逆にソフトバンクからすれば、連敗脱出のために是が非でも1点をとりたい場面となったが、この場面で宮城が選択したのは、ストレート勝負。しかし、宮城が外角いっぱいのコースを目掛けて3球続けてストレートを投じるも、審判のジャッジはすべてボール。そのため、カウント0-3という、文字通り“絶体絶命”の大ピンチとなってしまうが、ソフトバンクからすれば連発脱出のための絶好のチャンス。1球でもボールとなれば押し出しで即1点となる状況となったことから、近藤は続く4球目、真ん中やや外寄りの球を見送ってカウント3-1に。宮城は首の皮1枚で持ち堪えた形となった。

そして、勝負の5球目。宮城が投じたのは、1球目・3球目とほぼ同じ、外角低めギリギリの際どいコースへのストレート。これまでの判定を考慮すれば、この1球は、ボールと判定されてもおかしくないということもあって、ボールがミットに吸い込まれた瞬間、宮城は「しまった!」と言わんばかりのリアクションを見せ、ボールを見送った近藤も、すぐに一塁方向へと歩きはじめたが、審判の判定はストライク。このまさかの判定に、近藤は目を丸くして「ストライク!?」と驚きの声を上げることとなった。なお、この判定によって、穏やかならぬ胸中となってしまったからなのか、近藤は続く3-2からの6球目、ほぼ真ん中の甘く入ったストレートを空振りし、あえなく三振。失意のままベンチへと引き返していった。

7月21日放送のABEMA『バズ!パ・リーグ』では、VTRを交えながらこの場面を紹介することとなったが、番組司会の辻アナウンサーから水を向けられた里崎氏は「まあ、1球目と3球目がボールなんだったら、あれはボールかなっていう。」と、問題となった5球目が、初球と3球目とほぼ同じコースへのストレートであったことを踏まえる形で、自身の見解について語ることに。しかし、多くの人々が知るように、「審判のジャッジがすべてである」という大原則があることを踏まえ、「まあ、でも審判がストライクって言ったらストライクになっちゃいますからね。」とコメントした。