【MLB】エンゼルス3−5マリナーズ(8月3日・日本時間8月4日/アナハイム)
もうアメリカン・リーグのMVPは決まったのかもしれない。エンゼルスの大谷翔平投手が「2番・投手」で先発出場。第3打席で申告敬遠を受けた直後、すかさず二塁へ盗塁を決めたが、その際にエンゼルスタジアムは大谷への「MVPコール」に包まれた。
初回からストレートは160キロを記録し、落差100センチ以上という魔球カットボールに伝家の宝刀スイーパーを駆使した大谷は投手として4回まで無失点、5奪三振という圧倒的な投球を披露。そしてバットでは第1打席でライト前にヒットを放ち8試合連続の安打を達成するなど、投打ともに大活躍を見せ、球場にやってきたファンを大いに盛り上げた。投手としては指の痙攣に見舞われ4回でマウンドを降りたが、直後の6回裏、エンゼルスの攻撃ではファンがさらに大興奮するシーンがあった。
1点ビハインドでこの回を迎えたエンゼルスは先頭のネトがライトフライ、続くレンヒーフォが見逃しの三振に打ち取られ簡単に2アウトを献上。2死走者なしという場面で大谷に打席が回ってきた。
本塁打が期待された場面ではあったが、ここでマリナーズ先発のウーが制球を乱し3球連続でボール。無理に勝負することはないと考えたマリナーズのサーヴィス監督はすかさず申告敬遠を選択。レガースと手袋を外して一塁へ行くという最近おなじみとなりつつある光景にファンはマリナーズへ大ブーイングを始めた。
そうしたブーイングが収まらない中で一塁へ到達した大谷。3番・クローンの打席で大谷は、ウーが2球目を投じるところで盗塁を敢行した。外角へのスライダーをクローンが見逃している間に走り、ラリーが二塁へ送球するも間に合わずセーフ。今季14個目の盗塁を決めた。
なんとしてもチームを勝たせたいという思いから見せたこの激走にエンゼルスファンは大興奮。大谷に対して「MVP!」「MVP!」とどこからともなくMVPコールがはじまり、ついには球場全体を包む大歓声となった。
通常はシーズン最終盤に年間通じて活躍した選手が、本塁打などの長打を放った際に発せられることが多いMVPコールだが、8月前半のこの時期、しかも盗塁で起こるのは異例のことといってもいいだろう。
そんな大谷の奮闘にクローンも応え、盗塁直後にウーが投じた3球目の外角高めのスライダーをセンターへはじき返してヒットに。この当たりに大谷は二塁からホームへと激走。最後はスライディングを決めて同点のホームを踏んだ。
敬遠から盗塁、そして激走して同点のホームを踏む……とまさにひとり舞台となった大谷。残念ながらチームは敗れたが、大谷の活躍はエンゼルスファンの記憶に残り続けるはずだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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