将棋の順位戦A級2回戦が8月9日に行われ、広瀬章人八段(36)と斎藤慎太郎八段(30)が午前10時から対局を開始した。昨期は藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が最年少名人となり、今期はその若き絶対王者への挑戦権を争う戦いに。前期プレーオフで敗れた広瀬八段が2勝目を挙げるか、黒星発進となった斎藤八段が1勝目を飾るか。注目の戦いが始まった。
広瀬八段は、2005年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組以上:4期)、順位戦A級(A級:10期)。タイトルは竜王、王位でそれぞれ1期の計2期。棋戦優勝は新人王戦で1回。前期は7勝2敗の成績を残し、初の名人挑戦を目指して藤井名人とプレーオフを戦ったが敗退。今期こそ挑戦権を手に入れたい。1回戦では中村太地八段(35)と対戦し、白星発進を飾った。
斎藤八段は、2012年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組:2期)、順位戦A級(A級:4期)。タイトルは王座1期の獲得歴がある。粘りに定評があり、また詰将棋で培った終盤力は棋界トップクラスの実力を誇る。第79・80期と2期連続で名人挑戦となったものの、いずれも1勝4敗で敗退。今期は2期ぶり3度目の七番勝負進出を狙う。1回戦では佐藤天彦九段(35)に敗れて黒星先行となった。
名人位は、藤井名人が前名人の渡辺明九段(39)を下して、史上最年少20歳10カ月で獲得。同時に羽生善治九段(52)以来となる七冠も達成した。残す王座を獲得し八冠独占を期待する声も多い中、名人位を含め、どのタイトルをどの棋士が切り崩すのかも注目ポイントになっている。
両者の公式戦対戦はこれまでに5局あり、斎藤八段の3勝2敗。直近の対戦は前期A級8回戦で、広瀬八段が勝利を飾った。持ち時間は各6時間で、先手は斎藤八段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)