【第105回全国高校野球選手権記念大会】九州国際大付0-3土浦日大(2回戦・第7日・第3試合・甲子園)
堅守を誇る強豪の内野手も追いつけない。巧みなドラッグバントが試合の明暗を分けた。第105回全国高等学校野球選手権記念大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟)の第7日目が12日、阪神甲子園球場で行われた。第3試合では土浦日大の後藤陽人選手(3年)がドラッグバントを試み、見事に九州国際大付の堅守をこじ開けてチャンスメーク。その後の追加点に繋げた。
7回表、土浦日大が1-0とリードした場面。先頭の2番・太刀川幸輝選手(3年)がセンターへのヒットで出塁すると、2番・後藤が打席に立つも、セオリー通りのバントの構えはなし。後藤は茨城大会でチーム唯一のホームラン(2本)を放っており長打もあるバッター。ここでもバットを長めに持ち、ヒッティングの構えでマウンドの田端竜也選手(2年)を見据えた。
牽制球を挟み初球、128キロのストレート。後藤は即座に構えを変え、ドラッグバンドを試みた。すると打球はマウンドの横を通り過ぎ、セカンド・白井賢太郎選手(3年)がキャッチに向かうも届かず。ショートの隠塚悠選手(3年)がカバーに走るも、その間に一塁走者・太刀川は全力ダッシュで三塁へ到達した。土浦日大の思わぬ形でのチャンス拡大に、アルプススタンドからは大歓声が上がった。
実況の高野純一氏は「ドラッグバントがノーアウト一塁、三塁という状況を作り出しました!絶妙でした!」と大声でこれを伝え、日大三島監督の永田裕治氏も「いいところに飛びましたねえ!」とこのバントを絶賛した。ファンからは「いいぞ!」「縫うように抜けてったな」「素晴らしいバントヒット」とコメントが続々。土浦日大はこのチャンスを活かし、続く4番の香取蒼太選手(3年)がセンターへのタイムリーヒットで加点するなどこの回2得点。後藤の絶妙なバントが3-0の勝利に直結した。
開幕戦をタイブレークで勝ち上がった土浦日大。3回表には“恐怖の8番”大井駿一郎選手(2年)が先制ソロを放ち、この7回表はドラッグバントも交えて2年連続出場の強豪・九州国際大付を圧倒。これで大会2勝目一番乗り、春夏合わせて8度目の甲子園出場で初の3回戦進出となった。大技、小技を織り交ぜ、勝ち試合のリズムを作る土浦日大。次戦は第10日(15日)第4試合の3回戦、千葉代表・専大松戸との「隣県&常磐線沿線対決」に挑む。
(画像提供:バーチャル高校野球)
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