【第105回全国高校野球選手権記念大会】仙台育英 4-3 履正社(3回戦・第11日・第1試合・甲子園)
気迫のストレートが強豪・履正社打線をねじ伏せた。宮城代表・仙台育英は3回戦で大阪代表・履正社と対戦し、4-3で勝利してベスト8に進出。なかでも8回裏、高橋煌稀選手(3年)が代打の坂根葉矢斗選手(3年)に対して見せた“ストレート勝負”が大きな盛り上がりを見せた。
【映像】絶体絶命ピンチ脱した“渾身直球”にガッツポーズの瞬間
2回表、仙台育英は鈴木拓斗選手(2年)の2ラン本塁打で先制したが、その裏にはミスが重なり同点に。3回裏に勝ち越しを許す苦しい展開となるも、4回表には2年生主体の下位打線で作った2死満塁のチャンスに1番打者の橋本航河選手(3年)がレフト前タイムリーヒットを放ち、再び同点となる。そして8回表、仙台育英は尾形樹人選手(3年)のスクイズで1点を勝ち越し、4-3として8回裏の守備に就いた。
ベスト8まであとアウト6つ。マウンドに立った高橋は先頭打者の4番・森田大翔選手(3年)、続く西田大志選手(3年)をともにサードゴロに打ち取り2アウトとしたが、続く福田幸之介選手(3年)にセンター前ヒットを許すと、さらに小川輝選手(3年)にもカットボールをライト前へ運ばれ、2死ながら一、三塁というピンチを背負ってしまった。
ここで代打に出たのは坂根葉矢斗選手(3年)。高校通算29本塁打を放ったスラッガーで春のセンバツでは4番を務めたが、大阪大会での負傷もあり、今大会はスタメンを外れている。ただ、13日に行われた対高知商戦では代打でセンター前ヒットを放つなど、その打棒に陰りはない。まさにこれ以上ないシチュエーションでの対決となった。
一打逆転のピンチとなったが、高橋と尾形の仙台育英バッテリーが選択したのは、なんとストレート勝負。初球に内角へ139キロのストレートを叩きこむと、続く2球目は外角のストレートを坂根が空振り。3球目は144キロのストレートだったが、これは外に外れたと坂根が見極めてボール。カウントは1-2となった。
そして高橋が投げた勝負の4球目は、やはりストレートだ。キレのいい144キロは真ん中高めに食い込んできたが、これを坂根が空振りして三振。ピンチを凌いだ高橋、尾形ともにガッツポーズを見せる一方、三振を喫した坂根は、悔しそうな表情を浮かべながらベンチへと戻っていった。
試合後、インタビューに答えた尾形は、この高橋の投球について聞かれると、「(高橋)煌稀は1番信頼している投手で、小さい時から積み重ねてきた信頼関係がある。この場でも意思疎通ができて、最高の結果が出せた」と、バッテリーの絆の深さを感じさせるコメントを残した。
大会屈指の好カード最大の見せ場となったこのシーンに対し、視聴者は「マンガみたいだったな」「力でねじ伏せたってやつ」「さすが王者!」と、高橋の投球に興奮した様子がわかるコメントが多く寄せられた。
(画像提供:バーチャル高校野球)
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