帯状疱疹で失明? 疲れとストレスがトリガーに
【映像】帯状ほう疹を防ぐ最も効果的な方法は?
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 80歳までに約3人に1人が発症すると言われている「帯状ほう疹」。皮膚に湿疹が現れる病気が目にも影響してくるという。そのメカニズムと、失明直前までいたった男性に話を聞いた。

【映像】帯状ほう疹を防ぐ最も効果的な方法は?

「すごく額が痛くなってちくちくして、頭が痛いと思った。頭が痛くなって3日目の夜に額に発疹が出始めた。額の一部だけだったが、翌朝になったらすごく範囲が広がっていた。病院に行こうかと思った頃には目も開かなくなって、皮膚科の先生は見た瞬間に帯状ほう疹だとわかった」(40代男性)

 男性が帯状ほう疹を発症した際の写真は、まるで殴られてまぶたが腫れているように見える。

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 帯状ほう疹は、水ぼうそうと同じウイルスが引き起こす皮膚病で、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれが多数集まって帯状に生じる。免疫力の低下やストレスなどが原因で、50代から発症率が高くなるといわれている。皮膚に起こる病気だが、この40代男性のように目元に発症した場合は失明の可能性がある。

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 眼科かじわら・アイ・ケア・クリニック 梶原一人院長によると、帯状ほう疹のウイルスが目に炎症を起こしてしまうという。

「水痘帯状ほう疹ウイルスというウイルスで、三叉神経の第1枝の領域に潜んでいてウイルスが出てきた場合に、目にも炎症を起こす。特に重症化した場合には表面が濁るとか、最後に光が当たる網膜という大切な膜に炎症を起こすと視力が元に戻らない。そういう場合に失明にいたることがある」(梶原院長)

 実際に40代男性は失明の危機だったという。

「最初ちょっと目がかすんで見えなくった。3日ぐらいで回復したが、その後、目の奥がえぐられるような、あまり経験したことがないようなジンジンする痛みが、ほぼ1日中続くようになった。それは目の奥にある神経が壊されていたということらしい。寝るときも目をつむるとジンジンして全然寝られないと」(40代男性)

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 男性は失明は免れたもののウイルスの活動で神経が破壊され、しばらく痛みが残ったようだ。

 そんな帯状ほう疹の予防策としてワクチン接種が有効な手段だが、ある問題が。

「(帯状ほう疹の)ワクチンは50歳以上に打つものと決まっている。自費になるので保険がきかず、自治体により助成を出してくれるところもある」(梶原院長、以下同)

 話を聞いた男性はまだ40代で、ワクチンは接種していなかった。ワクチン接種が難しい若い世代も含め、生活習慣の改善も帯状ほう疹の予防策だと梶原院長は言う。

「(ウイルスが)暴れだすきっかけとしては、体の免疫が落ちているときや疲れがたまっているとき、精神的にストレスが非常にかかっているときに出やすいと言われている。真夏の熱中症の時期などに食欲がなくなって食べないとか、暑さ対策をしないで夏バテになってしまうということがないように、ちゃんと食べて熱中症対策をすることが一番大事だと思う」

(『ABEMAヒルズ』より)

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