どん底を知っているからこそ、好調のありがたみに表情も緩む。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」9月29日の第2試合でトップを取り、チームのポイントを守ったTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が、思わず試合後にこれまでの辛かった歴史を回顧。ファンもその様子にしみじみと反響を寄せた。
第1試合開始時点で+100.9を持ち、2位に付けていたTEAM雷電だが、黒沢咲(連盟)がチャンスに見放され無念のラス。連敗すればスコアはマイナスになるかもしれないという危機を迎えた。ここで登板したのは初年度から苦労を共にしている瀬戸熊だ。東1局に満貫をアガりリードすると、その後も快調に加点、一度もトップを譲らずに逃げ切った。
試合後に瀬戸熊は「雷電というチームはマイナスの期間が本当に長いチームなんですけど」と切り出して、それから「プラスでいられることが、こんなにも日々気持ちよく過ごせるのかということで、マイナスに落ちるわけにはいかないなと思って『なんとか2着以上を』と思って頑張りました」と、試合前の心境を打ち明けた。
一昨年はマイナスが1000を超え、歴史的大敗のシーズンを送った。ファイナルシリーズへ進出したのも昨年が初めてのこと。苦しい時代が長かったからこそ、今の好成績は自信と安らぎを与えてくれる。試合中とは大違い、柔和な表情の瀬戸熊を見たファンからは「今期はずっとAクラスキープいきたいね」「めっちゃ嬉しそう」「知らなかった心地良さ」「プラスの安定した日々」と共感の声が多数寄せられた。
まだ開幕したばかり、それでもプラスのポイントを持って上位でいられることの気持ち良さは格別だ。ビッグタイトルである最強位を2度も獲得、その他にも数え切れないほどの優勝トロフィーを手にしてきた男が見せた心の機微は、ファンの心をグッと掴むものだった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)