<大相撲十一月場所>◇三日目◇14日◇福岡・福岡国際センター
関脇・琴ノ若(佐渡ヶ嶽)が前頭二枚目・明生(立浪)を珍しい決まり手“大逆手”で下し、初日から3連勝を飾った。滅多に出ない決まり手に、名実況で知られるアナウンサーも「幕内で見たことがない」と驚きの声を上げた。
立ち合いもろ差しを狙った琴ノ若は、明生の左腕を抱え込んで強引な小手投げを狙うと、右の下手を引いて半身の体勢に。その後、相手の上手が切れて巻き替えたところを出ていった琴ノ若は、右上手をつかんだまま土俵際で棒立ちのようになり、しばし膠着状態に。両者攻め切れずにいたものの、1分経過後、最後は突き落とそうとする明生と土俵際でもつれ合うも、上手を離さない琴ノ若が背中から倒れ込むように右腕一本で投げを打った。
物言いがついたが、協議の結果、明生の足が先に出ており、行司軍配通り琴ノ若の勝ちとなった。その後、決まり手が“大逆手(おおさかて)”であることがアナウンスされると、ABEMAで解説を務めた元前頭・豊山は「大逆手、すごいな……もうだいぶ出ていない決まり手」とびっくり。同じく実況を務めた舩山陽司アナウンサーも「幕内ではほぼ見たことがない決まり手ですね」と驚きの声を上げていた。逆転勝利を遂げた琴ノ若は3勝目。敗れた明生は3敗目を喫した。
“大逆手”が幕内で出るのは実に13年ぶり。あまりに珍しい決まり手に、ABEMAの視聴者も「大逆手?」「初めて聞いた」「レアなものみたわ」「すごいな」「歴史の証人になった」と驚きと喜びの声を上げていた。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)
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