将棋の藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、叡王、王座、王将、棋聖、21)への挑戦者を決める第49期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定二番勝負が12月21日に行われ、伊藤匠七段(21)が広瀬章人九段(36)に勝利し棋王挑戦へ望みつないだ。第2局の勝利者が挑戦権を獲得する。
伊藤七段が圧巻の勝負術で挑戦権獲得へ望みをつないだ。注目の一戦は、昼食休憩明けに均衡状態から千日手が成立。先後を入れ替え広瀬九段の先手番となった指し直し局は、広瀬九段が矢倉を志向した。竜王戦に続いてタイトル戦連続挑戦を狙う伊藤七段は力戦調の出だしに。互いに譲れない一戦とあり、じりじりとした戦いへと展開した。
長く互角の形勢が続いたものの、先手玉の厚みを活かした広瀬九段のペースに。経験豊富な広瀬九段に対し、伊藤七段にとっては苦しい時間が続いたものの、攻め合いとなった終盤戦で伊藤七段が逆転。集中力を切らさず、一瞬の間合いで流れを引き寄せた伊藤七段が見事勝利を飾った。
この結果、敗者組から勝ち上がり挑戦者決定二番勝負へ進出した伊藤七段は、1勝のアドバンテージを持つ広瀬八段に対してスコアイーブンとし、決着は最終第2局へ持ち越されることに。藤井棋王への挑戦権を獲得するのはどちらか。目の離せない戦いが続くことになりそうだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)